小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

2022-01-01から1年間の記事一覧

平山夢明『東京伝説 忌まわしき街の怖い話』-もうさぁ、全員さぁ、全員・・・全員全員全員。-

表紙が良い。 Tシャツにしてくれ。 平山夢明『東京伝説 忌まわしき街の怖い話』(竹書房 2004年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 別れた恋人が異常な復讐鬼となってやってくる。俺を忘れるなと迫ってくる。話しても通じない、赦してももらえない。なぜな…

平山夢明『東京伝説 うごめく街の怖い話』-2000年代初頭の女子高生は。-

東京ミュウミュウが、別にいう程「東京」でも「ミュウミュウ」でもないように、 東京伝説は、別にいう程「東京」でも「伝説」でもない。 まぁどっちもそこそこ面白いんですけどね。 平山夢明『東京伝説 うごめく街の怖い話』(竹書房 2003年)の話をさせて下…

福澤徹三『いわくつき日本怪奇物件』-もう、そのときにあた、あたしは、あた、あたあた死は-

お・も・て・な・し。 と、 い・わ・く・つ・き。 は、似ている。 福澤徹三『いわくつき日本怪奇物件』(角川春樹事務所 2008年)の話をさせて下さい。 【概要】 カップルの幽霊が現れるキャンプ場、死んだはずの患者が暴れる病院、事故物件なのに使われ続け…

福澤徹三『S霊園 怪談実話集』-それは、踏ん張ってるときとか。ピンポン鳴ったときとか。-

やっぱアウトロー実話より、怪談実話のがおもろいな。 福澤徹三『S霊園 怪談実話集』(KADOKAWA 2019年)の話をさせて下さい。 【概要】 教師が命を絶つ直前に黒板に書いた記号が蘇る「先生踏切」、 廃屋で見つけた謎の木箱が恐怖をもたらす「あにもの」、 …

なか憲人『とくにある日々1』-積み重なって、青春、そして僕になる。-

憂鬱だから、明るくしよう。 なか憲人『とくにある日々1』(小学館クリエイティブ 2022年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 意外と何でもできる場所な「学校」で起こる、 すごいことや普通なことや不思議なことを描いた学園マンガ。 帯より 椎木しい「ま…

中健人『思春期コアラの一日』-コアラのマーチ、ぼくのマーチ。-

全国の中高生の学級文庫に本書を置く活動、 コアラ活動、略してコア活しませんか。 僕はしません。コミュ障なので。 中健人『思春期コアラの一日』(朝日新聞出版 2019年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 ある日、木にしがみついているのがだせ~と思っ…

渡辺電機(株)『父娘ぐらし(おやこぐらし) 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』-家族と過ごす日々は総て平等にかけがえない思い出になる。-

苦い思い出も、嫌な思い出も、 全部きっと、愛おしくなる。 渡辺電機(株)『父娘ぐらし(おやこぐらし) 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』(KADOKAWA 2022年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 55歳、独身、ギャグマンガ家。 このまま一生、ひ…

此元和津也『セトウツミ①』-おもろいてか尊い。推しが好きな漫画なので。-

人間の、会話だ。 此元和津也『セトウツミ①』(秋田書店 2013年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか。 まったりゆったりしゃべるだけ。 関西の男子高校生、瀬戸と内海のクールで案あ雨でシニカ…

穂村弘『絶叫委員会』-数えきれないほどの永遠を乗り越えてきた。-

ほむほむの数あるエッセイの中では屈指のベストセラーっすよね。 だからといって僕のベストではない。油断するな。 穂村弘『絶叫委員会』(筑摩書房 2013年)の話をさせて下さい。 【概要】 町には、偶然生まれては消えてゆく無数の詩が溢れている。 突然目…

玉置勉強『彼女のひとりぐらし2』-今日もひとり。咳をしてもひとり。バターを買ってもひとり。-

今日も今日とてひとりぐらしぃ!!! ※「ひとり」暮らしは、一人暮らしと独り暮らし、両方の意味が掛かってると思われる 玉置勉強『彼女のひとりぐらし2』(幻冬舎 2011年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 輿水理香、26歳独身。 高校時代はバスケ部しょ…

我妻俊樹『奇々耳草紙 憑き人』-大学生が一番怖い。

うぇ~い。 我妻俊樹『奇々耳草紙 憑き人』(竹書房 2017年)の話をさせて下さい。 【概要】 この世の隅で絶えず囁かれる奇怪な話、異様な話、それらに〈聞き耳〉をたててーーー日常の狭間に除く恐怖をたっぷり53話収録。 一家心中の生き残りの男の元に、今…

我妻俊樹『奇々耳草紙 死怨』-「いません。いませんいませんいませんよいるわけないじゃないですかそんなものいるというならほらつれてきてみてくださいよいませんいませんいません。」-

「幽霊なんていません。」 我妻俊樹『奇々耳草紙 死怨』(竹書房 2016年)の話をさせて下さい。 【概要】 人気シリーズ最新作。頁をめくる手を止めてふと、周りを見渡すと、何かが変わってしまったような気がする・・・・・・よじれた恐怖がまとわりついて…

我妻俊樹『奇々耳草紙 祟り場』-痛シーツにもほどがある。-

ご注文は、トマトですか? 我妻俊樹『奇々耳草紙 祟り場』(竹書房 2016年)の話をさせて下さい。 【概要】 五感がねじれる奇妙で落ち着かない恐怖。我妻の実話怪談は気づけばすぐ後ろで黒い影が嗤う。 焼けたスーパーにいる人影「小火のスーパー」、クレー…

我妻俊樹『奇々耳草紙 呪詛』-ペット霊園。-

ピエロはにっこりと笑って風船を一つ手渡してくれた。 p.94「赤い風船」より 一気読み実話怪談2冊目。 我妻俊樹『奇々耳草紙 呪詛』(竹書房 2015年)の話をさせて下さい。 【概要】 不安と恐怖が腸(はらわた)を捻じりあげる! 帯より 日常の歪みと暗黒…

我妻俊樹『FKB怪幽録 奇々耳草紙』-分からないは怖い。-

あーこれが現代の「にんじん」ね。 童話でにんじんって少年が出てくる話あるけど、あーまぁ現代日本人だと赤毛ってなかなかいないからね。 まーそうなるよね。 我妻俊樹『FKB怪幽録 奇々耳草紙』(竹書房 2015年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 奇妙で…

小川洋子『いつも彼らはどこかに』-【錠剤:ピカレスクコート】5錠-

・・・抱きしめる。 小川洋子『いつも彼らはどこかに』(新潮社 2016年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 たっぷりとたてがみをたたえ、じっとディープインパクトに寄り添う帯同馬のように。 深い森の中、小さな派手大木と格闘するビーバーのように。 絶…

田口翔太郎『裏バイト 逃亡禁止2』-かけがえのない友達がいるということ。-

楽しい楽しいアルバイトォ!!!! 田口翔太郎『裏バイト 逃亡禁止2』(小学館 2021年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 様々な裏バイトに参加し、毎回、命からがら報酬を得てきた黒嶺ユメと白浜和美。 命とは、斯くも軽いものなのか。 尊厳とは、倫理の…

田口翔太郎『裏バイト:逃亡禁止1』-クサい。クサいクサいクサいクサいクサいクサいクサいクサいクサいクサいクサい!!!!-

あなた(の命)を輝かせるヤバい仕事がたくさん!!! 田口翔太郎『裏バイト:逃亡禁止 1』(小学館 2020年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 あなたを輝かせるヤバい仕事がたくさん!!! 90万円のために死ねますか? 裏バイト。 それは合法違法含むグレ…

曽根圭介『鼻』-くっせえくっせえくっせえわ!!-

ちぎってやるよ。 ちぎり散らしてやる。 曽根圭介『鼻』(KADOKAWA 2007年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 人間たちは「テング」と「ブタ」に二分されていた。鼻を持つテングはブタに迫害され、特別区に送られている。外科医の「私」は、テングたちを救…

福澤徹三『怪談歳時記 12か月の悪夢』-僕達に出口はない。-

12の月には12の怪談が相応しい。 福澤徹三『怪談歳時記 12か月の悪夢』(角川書店 2011年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 初詣の夜に妻を見失った男。帰ってきた妻は、以前とはなにかがちがっていた。老人の語りが戦慄を呼ぶ「鬼がくる家」。 女子大生…

遠藤周作『なんでもない話』-僕達人間の延長線には猫、ATM、ぬいぐるみ、そして同じく罪を犯した人間が立っています。-

別に怖くもなんともないさ。 なんでもない、話さ。 遠藤周作『なんでもない話』(講談社 1985年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 心臓の凍るような恐怖と、絶妙のユーモアを織り交ぜた十編の小説世界。何気ない平凡な日常生活のかげに、人知れぬ秘密を隠…

遠藤周作『新装版 怪奇小説集「恐」の巻』-幽霊がいたんだ!!まじで!!そこにいたんだよ!!!!いたんだって!!!まじ!!!-

【ホラー好きあるある】ビビり 遠藤周作『新装版 怪奇小説集「恐」の巻』(講談社 2000年)の話をさせて下さい。 【概要】 ルーアン、リヨン、熱海で起きた怪異現象御綴った「三つの幽霊」をはじめ、とっておきの怖い話が九編。人一倍怖がり屋だった作者の恐…

柚木涼太『お姉さんは女子小学生に興味があります。3』-キュンを通り越してギュン。-

相変わらずやべぇな!!!! 柚木涼太『お姉さんは女子小学生に興味があります。3』(竹書房 2019年)の話をさせて下さい。 【概要】 美人教師×JS 昔の幼女のとの再会、いけない三角関係!? みのり「幼女に課金できる喜び・・・最高か!」 みのりをめぐる今…

穂村弘『本当はちがうんだ日記』-僕のお財布はスタンプカードでいっぱいですが、一体どれがどれほど溜まっているの全然分かんない日記。-

(違うんです!!違うんです!!!) 穂村弘『本当はちがうんだ日記』(集英社 2008年)の話をさせて下さい。 【概要】 自意識が強すぎて身のこなしがぎくしゃうしている。初対面の人に「オーラが無い」と言われてしまう。エスプレッソが苦くて飲めない。主…

又吉直樹『第2図書係補佐』-起きたら虫とかそれってもうポテチ光秀の世界観では。-

ずっと気になってたよ。 又吉直樹『第2図書係補佐』(幻冬舎 2011年)の話をさせて下さい。 【概要】 僕の役割はほんの開設や批評ではありません。(略)じぶんの生活の傍らに常に本と言う存在があることを書こうと思いましたーーー(本書はじめにより) お…

せきしろ×又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』

柄の無い虎を想像する せきしろ×又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』(幻冬舎 2009年)の話をさせて下さい。 【概要】 「無修正の心」をありがとう 穂村弘(歌人) これはド自由派の記録である。 眼鏡が曇ったもう負けでいい 改装中の寺に用は無し …

福澤徹三『忌談 終』-・・・・・ひゃああ!ひゃああ!!!ひゃああ!!!!!-

忌まわしい話ももう終わりか~。 福澤徹三『忌談 終』(KADOKAWA 2015年)の話をさせて下さい。 【概要】 疎遠だった祖父の葬式に出席した大学生の身体に生じた異変(「血縁」)。 キャバクラに居た不思議な力を持つ女のその後(「霊感のある女」)。 キャン…

福澤徹三『忌談4』-もう、無理ですぅ・・・うぷぷ。-

日常は、忌まわしい話で満ちている。 福澤徹三『忌談4』(KADOKAWA 2015年)の話をさせて下さい。 【概要】 誰もが知る有名ブランドショップで封印された怪異(「九つの御守り」)。 凄惨な事故現場、押しつぶされた車体から発見されたのは(「手」)。 吐…

福澤徹三『忌談3』-日常において一番忌まわしいものは。-

小学校低学年の時、女子トイレに入った時に隣のクラスのアイちゃんが、3番目くらいの個室から出てきた。すれ違う。なんかいそいそと出て行った。 アイちゃんは可愛い子で上品な感じの子で名前は知ってるけど、クラスは被ったことないから話したことは無い。…

福澤徹三『忌談2』-あんぐらあんぐら。-

無縁でいたい。 そしてこのままも、どうか無縁で。 福澤徹三『忌談2』(KADOKAWA 2014年)の話をさせて下さい。 【概要】 夜な夜なマンションの上の部屋から聞こえる電車の音の正体は(「電車の音」)。 就活に悩む女子大生が遭遇した恐怖の体験(「最終面…