小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

我妻俊樹『奇々耳草紙 憑き人』-大学生が一番怖い。

 

 

🍺うぇ~い。

 

 

 

我妻俊樹『奇々耳草紙 憑き人』(竹書房 2017年)の話をさせて下さい。

 

 



 

 

【概要】

この世の隅で絶えず囁かれる奇怪な話、異様な話、それらに〈聞き耳〉をたててーーー日常の狭間に除く恐怖をたっぷり53話収録。

一家心中の生き残りの男の元に、今もやって来るという両親の霊。その戦慄の理由「心残り」

先祖が戦国武将だという同級生は証拠を持ってくるといった翌日維新だ。その夜・・・「大和山実山」

大学に伝わる伝説とそれにまつわる恐るべき独白「死ぬ地蔵」など。

裏表紙より

どうでもいいんだけど、同シリーズ5冊でこのあらすじの書き方のテンションあと長さが一冊一冊違うのどうにかならなかったんですかね・・・

 

【読むべき人】

・不思議系実話怪談好きな人

・1-4巻同シリーズを読んで面白かった人

 

 

 

 

【感想】

一気読みした実話怪談シリーズ。とうとう最終巻である。感慨深い。

どうやら我妻先生は4-5冊単位でシリーズを3つ出されていて、これはその2つ目とのことなんですな。ちなみに1つ目から2つ目、2つ目から3つ目のスパンと比較して、3つ目のシリーズが完結してから現在までのスパンだいぶ長い。はよ4つ目のシリーズ出してほしいわ~。

 

最終巻、ということで他より分厚いかと言えばそうでもない。話数も最多かと思えばそうでもない。むしろ1巻2巻4巻より少ない。3巻よりは多いけれども。

でも、印象に残った実話・・・を僕はページ折る癖があるのだけれども、この巻が一番多かった。

4巻とか、印象に残った話の配置にだいぶ偏りのがあったけれども、本書は満遍なくページを折っている。

ここで一区切りつけさせて頂くということで、シリーズの集大成的な一冊に出来たのではないかと自負しております。p.223 あとがきより

とあるが、まさしくそうだと思う。

 

 

 

 

以下簡単に印象に残った実話の感想を記録する。

一番厭なのは「3周年」記憶に残ったのは「黄色い女」、好きなのは「中学生」

ただ本書は他の巻と比べると突出した傑作がある、よりかは良作が数多くあるといった印象。

 

 

「かしわ餅」pp.10-11

昔、飲酒運転の車に撥ねられて入院していた幸人さんは、夢で何度も事故の瞬間を再体験した。p.10

食べたはずの柏餅が戻っているという怪奇現象。それが意味するもの、というのが全く予想つかなくて、怖かった。む縁起がよさそうなモノなのに。

最後から逆算すると、何度も夢を見る行為、はその回数だけ強い罪悪感に悩まされたことなのかなとも思う。検証のしようはありませんが・・・。

 

 

「カラオケ林」pp.12-17

夜な夜なカラオケの騒音に悩まされる。音源を突き止めてやろうとすると、どうやら林の中から聞こえるようである。

これも前半の怪奇現象と後半の出来事が全く予想がつかなくて、怖かった。パート2。関係ないのか?とも思うけれども最後の一行がそれを全力で否定してくる。

僕の職場からの帰り道でもスナックから度々聞こえるが、カラオケの騒音って独特の不気味さがあるよね。そこにフォーカスした実話怪談って初めて読んだから新鮮だった。

あと、ああいうスナックの歌ってもれなく古い歌なのなんでだろうね。僕の十八番「徒花ネクロマンシー」「初音ミクの暴走」ひっさげてスナック潰しやりたいわね。

 

 

こしあん」pp.18-20

役場の椿が毎年咲くのを楽しみにしていた祖母。ところが今年はもう花をつけそうにない。祖母はそこで家族や近所にふるまうおはぎを椿にももっていくようになり・・・。

微笑ましくなる一篇。やっぱあんこ好きからすると「こしあん」「つぶあん」って大事なのかな。てか椿はいつ「こしあん」の味を覚えたんや・・・。

僕はマドレーヌがいいです。あんこ駄目なので。

あとおはぎと椿、の組み合わせもなんだか絵になってとても良いですね。

マドレーヌとフリーターはただただリアル溢れるだけですが・・・。

 

 

「スッポン」pp.22-24

近所の川にいる亀がひっくり返っていたので、戻してあげた。すると某俳優の顔がくっきりと浮かび上がっていて・・・。

読めば怖くないけれども、でも絶対遭遇したくない怪異。僕もスッポンからこんなこと言われちゃったらもうどうしようもないな。たまったもんじゃない。

2ページで終わりかと思ったら、3ページ目の一文がなんともいえない余韻を残していて素晴らしかった。

 

 

「たのしいたのしい」pp.25-28

〈たのしいたのしい、麻江もおいで〉p.26

たのしいたのしい、と二回繰り返しているにもかかわらず、楽しい雰囲気よりかは不穏な雰囲気を心に残す。

怖い怖いだと、一層怖い感じがするし、嬉しい嬉しい、だと一層嬉しい感じがするし、悲しい悲しいだと一層哀しい感じがするのに、楽しい楽しいはなんだか怖い。

この手紙を送った祖父は今もご存命なのでしょうか。不謹慎だけどなんか地獄に堕ちてそうな気がする。

 

 

「ひとごろし」pp.29-32

限界のチャイムが突如なり、知らない女が狂ったように「ひとごろしー!ひとごろしー!」と叫んでいる。

殺されたのが20数年前というのが妙に怖い。つまりそれだけの長い時間女はずっと、そこで殺され続けていたということでしょう?あと〈新興宗教)絡みというのもなんか厭。80年代後半-90年代前半にかけての物騒な事件の匂いがする。血の匂い。

あと、この話で思い出したのは小野不由美『鬼談百景』。あれにも似た話がありましたよね?女が助けを求めてドアバンバン叩くやつ。百話のなかでもトップ3には入るくらい怖かったなぁ・・・。

 

 

「3周年」pp.33-37

大学生のグループが、カラオケのくじを引く。眼鏡をかけたおとなしそうな女の子が前に押し出され、挙動不審にくじを引くと・・・。

「ぶげえええええええええ」p.34

これなんかよく分からんけど滅茶苦茶怖かった。

まずひいた写真の卑猥さが過激すぎてもうよく分からないし、3年後に起きた事実はもっと分からない。その眼鏡をかけた女の子はどうなってしまったのか。

ドッペルゲンガーなのか・幻覚なのか。

それとももうあっち側に行ってしまったのか。

この事象に巻き込まれた女の子がギャルとか風俗嬢女子大生とかだったら全然怖くなかったと思うが、そういうエロでグロテスクと一番遠そうな人物が巻き込まれる、というのが生々しくて怖かった。一体何があったのか。

本書の中でベストオブ恐怖。嫌悪感も含めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黄色い女」pp.46-55

『今はもう黄色くないもん!』p.52

支離滅裂で繋がりそうで繋がらない、王道我妻実話。ただ思うのは、恐らく黄色い女は現代妖怪的な存在ではないかと言う事。あと、主人公の女性・Cさんの御兄さんに恋をしていたんじゃないかな。昔の怪談を想起させる切なさも感じられた。

大阪では泉の広場での「赤い女」が有名でしたが、東京では渋谷の「黄色い女」ときましたか。是非四十七都道府県四十七色の女が出てきてほしいところではある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だーれだ?」

 

 

 

 

いちゃついてんじゃねーよ!!!!

 

 

 

 

「穴へ」pp.60-62

友達の家の玄関には、得体のしれない不気味な人形がいて・・・。

まさかのくすっとくる怪談系だとは思わなかった。好物を知ると途端になんだか行間から愛嬌が感じられる。

「靴が大好きみたいなんだよ、それも鼻が曲がりそうなほど臭いやつが」p.62

まぁ人間でも色々よく分からないフェチの人がいるからね・・・。よく分からないフェチの人形がいたってなにもおかしくない。

この人形と是非「クレヨンしんちゃん」の、ヒロシの靴下で一家が悶えているシーン見たいわね。動いて髪の毛のびそう。

 

 

「犬の歌」pp.63-64

(恐らく)井の頭公園の殺人事件で死体を見つけた犬のその後。

なんとなくアメリカンジョークを感じる一篇。特に最後の一行の台詞。絶対語り手外国人だろ。ジョンとかボブとかそのへんだろ。

あと、こんなに都合いいことが起きるかね?みたいな実話。事実は小説より奇なり。探偵ナイトスクープ派遣したかった。

 

 

「資料館」pp.67-70

ある男が出勤の行き来の際に通る道に、ひっそりとした陰気な郷土資料館があった。試しに中に入ってみると・・・。

なんか呪い、を感じる一篇。最後絶対話したら死ぬパターンじゃんと思ったら違った。

一生に出てくる人物を模した蝋人形だった、ってことなのかなぁ・・・。たまたま覚えていたのが義父というだけで。

あとさびれた資料館から不気味な現象が起きる、という世界観が好き。確かにそういう場所はいっぱいあるけれども実話怪談の舞台になるのは珍しい。

 

 

「写真のデパート」pp.73-78

ある日小学生男児は母と祖母の親子が写った奇妙な写真を見つける。

デパートの、謎の心霊?写真がなんとも不気味な一篇。でもここに出てくる幽霊達は、そこまですごい邪悪な感じはしない・・・と思うけどどうだろう。

家に憑いてる霊、先祖、精霊、みたいな。イギリス的なね。

 

 

「中学生」pp.87-88

中華料理屋の配達先のひとつに、いつも泣き声が聞こえる家がある。

シンプルであっさり風味だけど不気味。泣いているということは、やっぱり助けてほしいとか成仏したいとかそういうことなのでは。ミルク欲しい、うんこしたから気持ち悪い、成仏したい。そしてそれに悩まされ続ける母親のことを思うといたたまれない。

あと「もう中学生」という字面が読める貴重な実話怪談。万が一文庫本で「もう中学生」という日本語が読みたいな~ってなった時は是非この実話怪談を。2ページで短めなのでもう中学生欲をささって満たせますよ。

 

 

「町なかのベンチ」pp.89-91

〈K山F美ちゃんと結婚するF美は俺のもの、たとえどんな手段を使っても(殺してでも)。〉p.89

たまったもんじゃないという話。最近男女の好き嫌い関連で起きる殺人事件・・・茨城一家殺人事件であるとか確かあれも長女に勝手に思いを寄せていた男が起こした事件だったか。あと少し前に沼津で起きた女子大生?だかの殺人事件のきっかけは、LINEブロックされたから殺した」。

そういう奴って絶対頭おかしいと思うんだけど、どういう風におかしいの。

こういう風におかしいんだよ。

って、言われているような気がする一篇。

 

 

「徹夜奇譚」pp.92-94

ふっと意識を失い、取り戻すと、私が二人いる。どちらの身体に戻ればいいのだろう・・・。

幽体離脱奇譚。どっちか、という選択を迫られるというのは、王道、ではないけれど長年細々と培われてきたルートではある。「奇々耳草紙」1巻に収録された「ラーメン」もそうだった。あれはデブの全裸+ラーメンという奇抜な設定が目を惹く実話怪談であったが、同じく二択系の怪談だったはずである。

ルーツはどこだろうね。日本で一番有名で古いものだと、世にも奇妙な物語の「あけてくれ」だと思う。

こういうどっちの料理ショー」的実話怪談に僕はめっぽう弱い。正しい決断できる自信全くない。

 

 

「天使の警告」p.102

宏夫さんが部屋で好きなアイドルの写真を熱心に眺めていたら「じろじろ見るんじゃねえよ、キモいんだよ」とそのアイドルの声がきこえた。p.102

大園玲ちゃんの生写真にこんなこと言われたら僕もう生きていける自信全くないですね・・・・。

 

 

 

尊い・・・。

 

 

「髪の毛」pp.106-112

ある日風邪で寝ていると、「区役所から来ました」p.106スーツを着用した奇妙な男が立っていた。

住んでいる区全体に怪異が及ぶとは思わなかった。怖い。やっぱ呪われた土地とかあるんですかね。「残穢」を思い出した。

慌てて僕自身が住む区のHPアクセスしたけど、深海魚の写真は出てこなかったよ。

多分、なんだけど僕の住む静岡市含め地方都市だと区はかなり広くなって、怪異が区単位で結集する、っていうのはなかなか難しいから結構都会の話だと思うんだ。横浜とか。

 

 

「父親」pp.124-125

水族館で迷子になった。名前を呼ぶ声に振り向くと、父親が水槽の中でボロボロの状態で漂っている。

なんだ、ただの子供の幻覚かよ。と思わせてかーらーのー、である。幻覚だったら最後の現象に説明がつかなくなる。

でもこういう意味が分かんない経験って幼少期たくさんあった。ノスタルジックくすぐられる。

あとこういう話って大抵海が舞台だけれども、水族館舞台は珍しいわね。水族館で起きる怪奇現象・・・がまがま水族館か

 

 

「命日」pp.131-138

昔火事で焼けたアパート跡に絶ったビル。オーナーが〈命日〉と呼ぶ日は各テナントに休業を要請していたが、美容院の店長は守らなかった。

え?どういうこと?ってなる一篇。けれどえ?どういうこと?の前に、凄惨で怖いことが次々と起きて、恐ろしかった。何故店長はちょっと話しただけでその「仕事」を引き受けたのか。なぜ店長は自殺したのか。店長と会話していたのは何なのか。それを見たスタッフの靴が紛失したのは何故なのか。オーナーはどこへいってしまったのか。そもそもオーナーが命日にやっていた「仕事」?とは何なのか。

謎が謎を呼ぶ展開に、焼身自殺・マネキン・謎の声・謎の儀式と恐怖のエッセンスがふんだんに使われていて、さながらデコレーションケーキ。怪奇現象の玉手箱や~。

なんとか得られる教訓は、やっぱり上の人の言うことは守っておくに越したことはない。ということだろうか・・・。

 

 

「鯨幕」pp.139-143

大学のサークルの新歓活動中、自殺について輪になって話しているグループがいて・・・。

「でもあの日見た人たちはどう見てもただのそこらへんにいる学生」p.142達が突如消える怪異。どう見たって普通の存在が、普通の存在ではなかったという話。

死神がたまたまその場にふさわしい姿に擬態しただけなのでは?と思う。死神そもそもいるのか知りませんが・・・・。

でも普通だったら、卒業後そんなん見た母校に務めようなんて発想にはならないと思う。その行動の不可解さの方が怖い。

 

 

「大和山実山」pp.148-151

先祖が「ヤマトヤマサネヤマ」という戦国武将だと言いふらしていたクラスメイトが、翌日、亡くなった。心中で。

最後の方で、この武将御存在を否定するかのようなニュアンスがつけられているが、それは分からない、と思う。書物に残っていないだけで、いたのかもしれない。もしくはいたけれども、名前が残っていないだけとか。もしくは、クラスメイトが名前を間違えていたか、もしくは名前を間違えて思い出したか。分からないが、安易に否定するのはちょっと疑問。大学の日本史の教授とかならまぁ分かるけど、一人の実話怪談の書き手にそこまで断言できる裏付けがとれたとは思えない。大学時代史学専攻だったので、ちょっとそこらへんは違和感。

 

 

「鳥」pp.152-153

智也さんが後輩を連れて居酒屋で飲んでいたら後輩の肩の上にいきなり鶏がとまった。p.152

ファミチキ食いてぇ。

 

 

「小太郎」pp.156-160

若い時に蛇を飼っていたが、行方不明になる。一年後姿を現すも、再び姿を消して・・・?数十年後、当時住んでいたアパートの近くを通ると。

蛇にまつわる奇譚は多い。この話もそう。

そして意外と蛇は人間に害を及ぼさない話が多いが、この話もそう。

並行世界絡みかなと思ったんですけど、どうでしょう。

昔、ちーちゃんは悠久の向こうというライトノベルがありましたが・・・あれを思い出した。見えない世界と見える世界は並行して存在してだぶついている。小太郎は見えない世界に行って人間として転生したけど、昔の主が来たから並行した世界がリンクしたんじゃなかろうか・・・・まで考えるのはちょっとキモイですか?そうですか・・・。

 

 

「薔薇の女」pp.165-169

マスターが経営するバーは一見さんでも「来た事がある気がする」と言われることが多い。

なんだかロマンチックな一篇。薔薇の女の正体は分からないが、マスターに恋をしているのは分かる。とても情熱的で熱い恋を。

多分、その女の機嫌を損ねない限りバーは続いていくんでしょうね。

こういう実話は、夢があるなあ。

 

 

「いなくなった」p.173

娘が飼っていた金魚が行方不明になった。

魚が擬人化する実話怪談はちょくちょく見ますね。人魚、魚人というメジャーな概念もあるし。住んでいるのが水中か陸かくらいで、意外と人間に一番近い生き物なのかもしれないね。独自のソサエティありそうだし。

 

 

「〒」pp.174-177

ある日入った郵便局は奇妙で・・・?

よく、怪異現象や心霊番組が起きなくなったのは、技術が発達したからだ。スマホが普及したからだというけれど、「黄色い女」といいこの話といい、それは嘘。と僕は考える。あっちもあっちで適応できていて、適応出来過ぎているからこそ僕達は気づかない。

あと郵便局って基本なんか怖いよね。すごい狭い空間に何人かが毎日毎日毎日何年も何十年も出勤してきていて、そういう場所が全国に何万か所とある。その事実だけでちょっと震える。郵便局に務めるってまぁ基本安牌だと思うんだけれども、僕は絶対嫌。郵便局という場所自体がちょっと怖いので。

 

 

「雄鶏」pp.189-195

空き部屋と思っていた隣室に女が引っ越してきたようだ。そしてどうやら鶏を預かっているらしく・・・?

「鯨幕」でもそうだったが、大学生の幽霊系って滅茶苦茶怖いよね。大きい声でワアワア騒いで若さ撒き散らす彼等のイメージが、死と非常に乖離しているからかもしれない。だからこうやって、不思議な現象で結び付けられると、突然という感じがして怖くなってしまうのだと思う。

今回は霊ではなく、なんとなく、残骸って感じがする。多分昔そういうことがあって、駆けつけてきた学生の残骸が毎日廊下を走る・・・みたいな。

にしても、隣の女が「まさみ」なのかどうかはマジで気になる。

まじでどうでもいいですが、セクシー女優の市川まさみってマジで可愛いよね。

 

 

いちゃついてんじゃねーよ!!!!!!!!!!!!!!!



 

 

以上の25話が特に印象に残った。53話収録というわけだから、約半分印象に残ってる。

我妻俊樹氏は、実話怪談印象派。実話怪談のモネと呼んでくれ。

集大成、堪能させていただきました。

 

以上である。

奇々耳草紙、非常に楽しませていただいた。残り2シリーズある、という訳だけど・・・いやぁ、是非読みたい。我妻俊樹に酔いしれたいよ。

そしてもっとみんな、実話怪談書き手としての我妻俊樹を知ってくれ・・・。というか実話怪談自体もっと流行れ・・・金かかる分、そこらのネット怪談より全部質が高いので・・・そして我妻氏によく分からん掌編小説じゃなくて実話怪談をもっと書かせるように世界よ、廻ってくれ・・・。

 

全5冊読了。よく見ると1巻の表紙とよく似てますね。



 

***

 

LINKS

水族館怪談物と言えばこの漫画にも掲載されていましたね。

tunabook03.hatenablog.com

 

実話怪談風小説・・・なのかな。九十九話収録されていて、これの100話目がかの有名な「残穢」というのは意外と知られていない。百物語をモチーフにKADOKAWAと新潮社、出版社またいで同時発売した。こちらも実写映画化されてる。見たことないけど。

tunabook03.hatenablog.com

 

 

1-4巻の感想。

1巻は文中で挙げた「ラーメン」が掲載。

tunabook03.hatenablog.com

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20220423

これも半年くらい前の記事を編集したものである。書き溜まりがいっぱいある。

実話怪談蒐集家の方々は、創作しているのではなく、あくまで事実としてあったことを取材して集めているだけ、と僕は認識しているので、書き手としてどんなに尊敬していても、と呼ぶように心がけています。記者の延長線のような仕事だと思うので。平山夢明先生も実話怪談の書き手として登場する時はなるべく「先生」をつけないようにしています。

それでも勢い余って先生、と呼んでしまう、書いてしまう、そしてそれに気づかないことが多々あるのですが・・・。