小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

2020-01-01から1年間の記事一覧

奇書が読みたいアライさん『奇書が読みたいアライさんの空想図鑑文学ガイド』-奇書いアライグマ、かく語りき、凶暴につき。-

2021年の読書計画。 奇書が読みたいアライさん『奇書が読みたいアライさんの空想図鑑文学ガイド』(2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 はじめまして!ふたんはTwitterで変な本を紹介している、奇書が読みたいアライさんなのだ。 今回は「実在しない○○集…

「ケトル VOl.09 2012年10月」-8年前の雑誌論。ピチレモンはもういなくなりました。-

本特集を組む雑誌は数あれど、 雑誌特集を組む雑誌はなかなかないから不思議だ。 「ケトル VOl.09 2012年10月」(太田出版 2012年)の話をさせて下さい。 【概要】 雑誌「ケトル」が創刊以来目指しているのは 「最高に無駄の詰まった雑誌」。 検索で一直線に…

川勝徳重編『現代マンガ選集 恐怖と奇想』-昭和初期の漫画って、おもしろ。-

昭和初期の漫画ってこんな感じだったんだなぁ。 そこが一番面白かったので、他のもちょっとずつ集めようと思います。 川勝徳重編『現代マンガ選集 恐怖と奇想』(筑摩書房 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 膨大な〈恐怖と奇想〉を扱ったマンガ作品の…

借金玉『発達障害サバイバルガイド』-発達障害者が「健康で文化的な最低限度の生活」を送るためのガイドライン。-

午後2時。寝そべるベッド。 色々したいこと、しなければならにことが頭に浮かんでは消え浮かんでは消えていく。僕は起きなければならないが起きられない。 疲れているんだ。 疲れている。 動けないんだよ。 もう太陽も沈み始めていて小学生が帰路を急ぐ声・…

「mina12月号」-令和の雑誌は「ピンク文字系」「黄文字系」を提唱したい。-

黄文字系雑誌という概念を提唱したい。 「mina 12月号」(主婦の友社 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 mina12月号のテーマは「居心地のいいお部屋づくり」。センスのいい人のお部屋や、TOKYOのインテリアショップをたっぷりと特集しています。他にも…

F『20代で得た知見』-真夜中メランコリック・シンドローム、イエス、アンタイ・モーニング。-

「「朝が弱い人は夜が強いからいいと思います」て推しも言ってたから。 」 午前一時半。 コートを着る。 ビン・カンを出しに行く。 F『20代で得た知見』(KADOKAWA 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 人生は、忘れがたい断片に幾つ出会い、心を動かされ…

「GINZA11月号」-その虫になれない、ギリギリ人間でいたい-

果てしなくファッショナブルな雑誌による「読書案内」。 「ギンザ11月号」(マガジンハウス 2020年)の話をさせて下さい。 よく見ると下の「GINZA」の文字の配置もこだわりが見られます。Aがでしゃばってる。 【概要】 本のおしゃれ虫になる GINZA読書案内 …

マキヒロチ『スケッチー3』-新しい世界への扉を叩く時について。-

寂しい夜にはうってつけ。 マキヒロチ『スケッチー3』(講談社 2020年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 初心者の壁に苦戦する憧子。 志帆に上達で遅れをとりながらも、彼女はひたむきに練習を続ける。 一方、めきめき上手くなる志帆には久々の恋の予感?…

モンズースー『発達障害と一緒に大人になった私たち』-君だけではないことについて。-

君だけじゃないよ。 そして未来は決して暗いものではないと思う。 それが言いたいがために世に出された本だと思う。 モンズースー『発達障害と一緒に大人になった私たち』(竹書房 2020年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 ADHD当事者であり、発達障害を…

「静岡市美術館開館10周年記念 生誕110年 没後30年 赤羽末吉展」-あの馬に、あのスーホに会いに行く。-

あの白い馬を生で見てみたくて。 静岡市美術館開館10周年記念 生誕110年 没後30年 赤羽末吉展 の話をさせて下さい。 【概要】 「スーホの白い馬」をはじめ、 「桃太郎」「舌切り雀」「さるとかに」「ほしになったりゅうのきば」・・・ 皆が知っている「むか…

小澤征爾『ボクの音楽武者修行』-スクーターに乗って、国を超えて、時を超えて。-

クラシックが時を超えて永遠に愛されるように、 本書も時を超えて。 小澤征爾『ボクの音楽武者修行』(新潮社 1980年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 「外国の音楽をやるためには、その音楽の生まれた土地、そこに住んでいいる人間をじかに知りたい」と…

島本理生『大きな熊が来る前に、おやすみ』-ロマンティックじゃない。-

ロマンティックじゃないラブストーリー。 この後どうなるのかしら。 私のことどう思っているのかしら。 恋には常に恐怖がつきまとうもの。 島本理生『大きな熊が来る前に、おやすみ』(新潮社 2010年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 きっかけは本当につ…

藤岡拓太郎『藤岡拓太郎作品集 夏がとまらない』-この世界はやさしさでできています。-

それは、夕暮れの切なさに似ている。 永遠に夜は来ない。 夏が終わらない、夏がとまらない。 藤岡拓太郎『藤岡拓太郎作品集 夏がとまらない』(ナナロク社 2017年)の話をさせてください。 【感想】 ギャグ漫画家・藤岡拓太郎が、 2014年からツイッターやイ…

「ケトル VOL.55 はじめての本」-第一作にして最高傑作な本特集。-

この本の特集は、素晴らしいですね。 本当に素晴らしい。 「ケトル VOL.55 はじめての本」(太田出版 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 人生を変えますとは言えないけど、立ち止まって考えるには本がいいのかも 特に何を意識するわけでもなく、いつの…

池上英洋『イタリア 24の都市の物語』-「カノッサの屈辱」のカノッサってそういや人物名じゃなくて場所だったな。-

私と一緒にイタリア旅行しませんか? せっかくならイタリアを、一周。 といったとこでしょうか。 池上英洋『イタリア 24の都市の物語』(光文社 2010年)の話をさせて下さい。 【概要】 世界中の旅行者を魅了する、ヨーロッパでも屈指の人気を誇る国・イタリ…

加賀乙彦『ある若き死刑囚の生涯』-死にたいですか?本当に?

死への恐怖に打克つということ。 加賀乙彦『ある若き死刑囚の生涯』(筑摩書房 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 罪を見つめ、罰を引き受けるとはどういうことか。 罪を受け入れ、乗り越えて生きることは可能か。 1988年の横須賀線爆破事件の犯人で死…

山下和美『不思議な少年1』-2020年の日本に生れ落ちた僕達はどう生きるか-

ねえ、凄い漫画読んじゃったんだよ。 山下和美『不思議な少年1』(講談社 2001年)の話をさせて下さい。 2001年刊行とは思えない表紙◎ 【あらすじ】 人間って不思議だ 終戦直後の日本に生きる家族を縛る「血」と「土地」、 19世紀末のロンドンを懸命に生きる…

西炯子『こいあじ』-ジュリエット、もう君の手は離さない。-

タイトルに、偽りなし。 西炯子『こいあじ』(新書館 2010年)の話をさせて下さい。 【概要】 1991-1997年に発表された西炯子初期短編集。 収録作品 軽井沢つけもの夫人 密林の二人 戦場にかける恥 さよならジュリエット 指 息 耳 君といつまでも 彼女からFA…

吉祥寺武蔵家-家系しか勝たん。豚骨塩しか勝たん。-

やっぱり、ラーメンの頂上といったら家系なんですよね。 家系しか勝たないんですよね。結局。 「吉祥寺武蔵家」の話をさせて下さい。 ※静岡での催し物店舗です。終了してます 【行くべきだった人】 ・家系ラーメンが好きな人 ・豚骨醤油が好きな人 ・豚骨塩…

「欅坂46 THE LASTLIVE 2日目」-ありがとう、欅坂。-

人生で絶対にやっておきたいことの一つが実現できたので、 僕はもう今しんでもいい。 『欅坂46 THE LASTLIVE 2日目』の話をさせて下さい。 【見るべきだった人】 ・欅坂のファン ・小池美波推し ・一期生推し 【感想】 けやき坂・日向坂のライブはそれぞれ1…

「僕達の嘘と真実 Documentary of KEYAKIZAKA46」-さよなら、欅坂。-

映画見てきました。 「僕達の嘘と真実 Documentary of KEYAKIZAKA46」(監督:高橋栄樹 配給:東宝映像事業部 2020年)の話をさせて下さい。 映画館、シネシティザートにて。 【概要】 欅坂46 初にして究極のドキュメンタリー映画完成。 これは、誰も知らな…

魔神ぐり子『事故物件より愛をこめて』-2020年度まぐろどんギャグマンガアカデミー賞受賞作品-

死んだ婆さん「セックスしまくったが子供はできなかった それでも幸せだった」 主人公「いいかた」 p.148 間違いなく今年読んだ四コマの中でナンバーワンですね。 貸本屋で借りたけど、購入しようかな。 魔神ぐり子『事故物件より愛をこめて』(ぶんか社 202…

原作:宮部みゆき 作画:皇なつき『お江戸ふしぎ噺 あやし』-梅の花を見るたび、多分きっと君を思い出す。-

怖いだけが、怪談じゃないんだよ。 原作:宮部みゆき 作画:皇なつき『お江戸ふしぎ噺 あやし』(角川書店 2012年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 江戸の町民ったちに降りかかる、恐ろしくて不可思議な出来事・・・器量良しのお千代に、奉公口を撮られ…

池田さとみ『REVENGE2』-昨日の自分に恥じない生き方出来てますか?僕は出来てません。-

元気が出るか出ないかといったら まぁ、出ました。元気。 池田さとみ『REVENGE2』(小学館 2004年)の話をさせて下さい。 青い表紙。 【あらすじ】 人生はハッピーエンドのプリンセス・ストーリじゃない。 敗北に涙する夕暮れも、 憎しみに身を焦がす夜もあ…

山岡まゆり『新・霊能者緒方克巳シリーズ13 呪いの招待状』-頭を空っぽにして読めるホラーはっょぃ。-

なんか知らんがめちゃくちゃ面白かった。 山岡まゆり『新・霊能者緒方克巳シリーズ13 呪いの招待状』(実業之日本社 2018年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 招待状を送ったクラス会幹事はすでに存在しなかった・・・!? 妖艶な影に迫る表題作「呪いの…

山岸涼子『押し入れ』-読んだら絶対後悔する恐怖ほど、美味なものはない。-

ただ怖いだけじゃなくて何だろう・・・この後味の悪さというか不思議な感じというかなんというか。そら「ホラーの名手」と言われるわけだわ。 山岸涼子『押し入れ』(講談社 1998年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 死の淵をさまよう男が体験した世界を…

畠中恵『アイスクリン強し』-明治を舞台にした、「少女向け」キャラクター小説。-

江戸から明治へ変わる激動の時代を、 若者達は生きていく。 いや、生きていかねば。 畠中恵『アイスクリン強し』(講談社 2011年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 お江戸が東京へと変わり、ビスキット、アイスクリン、チョコレイトなど西洋菓子が次々お…

「blt gragh. vol.59 2020 SEPTEMBER」-この雑誌を読むと必ず僕は「キュン」とする。-

大人の君だけじゃない。 昔の君にも、首ったけだったよ。 「blt gragh. vol.59 2020 SEPTEMBER」(東京ニュース通信社 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 大人な君に首ったけ 1stアルバム「ひなたざか」表題曲「アザトカワイイ」センター、 佐々木美玲…

田村由美『ミステリと言う勿れ7』-人と比較してしまう僕はダンゴムシ。-

いやー。最新刊も最高だったね!! 1冊で終わるミステリっていうのもいいよね!!! 田村由美『ミステリと言う勿れ7』(小学館 2020年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 大学教官の天達にバイトにと誘われて 山荘に行った久能整。 そこで謎解き会をするは…

小川洋子『最果てアーケード』-そこはどこでもない。いつでもない。心の最果て。-

そこは最果て。 貴方の心の最果て。 僕の心の最果て。 小川洋子『最果てアーケード』(講談社 2015年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 使用済みの絵葉書、義眼、微章、発条、玩具の楽器、人形専用の防止、ドアノブ、化石・・・・・・。 「一体こんなもの…