黄文字系雑誌という概念を提唱したい。
「mina 12月号」(主婦の友社 2020年)の話をさせて下さい。
【概要】
mina12月号のテーマは「居心地のいいお部屋づくり」。センスのいい人のお部屋や、TOKYOのインテリアショップをたっぷりと特集しています。他にもファッションは、秋のご近所服というテーマで、今欲しいコートやジャケット、旬のブラウンコーデなどにフューチャー。
公式ホームページより
【読むべき人】
・お洒落な人の部屋のインテリアが気になる人
・スタンダードを愛する人
・だけれども、外国人モデルの雑誌はちょっとためらいがある人
【感想】
夏に買って結構良かったのと、「インテリア」というのは引っ越ししたばかりの僕にとってアツい話題だったので買った。
結構満足。
以下満足した理由を簡単に挙げる。
・追われない
熱狂的MORE読者だった私が最近離れた理由として、まずこれが挙げられる。今まで結構頭ほんわかぱっぱな内容が多かったのに、ここ1-2年で一気に「ワークライフ」「働く女子」「結婚」の文字が増えた。やめてほしい。そんなん普段から考えているし、そんなん真面目に取り組む人は「MORE」なんて買わずに「ゼクシィ」や「月刊WOMAN」買うんじゃないのか。
このminaでは表紙を20代女子、本田翼や多部未華子(新婚)を起用してるにもかかわらず、内容では結婚の「け」の字も出さない。読んでいて疲れることがない。
あと、今は無縁の仕事についているので、ページの無駄だった「オフィスカジュアル」の特集もないのが嬉しい。「仕事でもお洒落で綺麗な私!」を強要されない。
休日と帰った後の時間、ここにフューチャーしているので、読んでいて肩の力が抜ける、リラックスして読める。
・勉強になる内容が多い
ブランドの歴史や革靴の磨き方について特集していて、読んでいて結構勉強になる部分が多い。わざわざそういうコーナーを設けず、ファッションページにナチュラルに入っているのも好感度高い。
いや、聞いたこともない英国のブランドの服なんて多分一生買わないし、革靴も持っていないのだけれども、でもこういうのは読んでいて楽しいのだ。
且つ知っていたらなんか格好いいし。3万5万するスウェットはまぁ無理だけど、仕事着に着るスウェットはユニクロで次こんな色にしようとか思っちゃうし。ドクターマーチンやっぱ買ってみよっかなとか思っちゃうし。
ちなみに、夏に出ていた号で、本誌の読者は意外と正社員労働者が多いことが発覚している。正社員≒大卒。これを当てはめて考えると、もともと勉強好きな読者が多いのかも。
・表紙が良い
シンプルに。
雑誌の表紙は雑誌の顔。
今手元に前買った夏の号、この号、今月号3冊そろっているわけだけど、どの号も結構いい表紙だなぁと思う。どのモデルさんもいい表情をしている。やっぱファッション誌だから基本は女の子表紙がいいよね。MORE初め最近のファッション誌はジャニーズばっかでうんざりですよ神。
マイペース。
以上が最近minaminaしている理由である。あとまぁ、勉強になる内容で、表紙がいいとやっぱ捨てづらいしね。捨てづらい雑誌は良い雑誌。
そして僕はこのminaを「黄文字系」と呼称したいと思う。
まず聞いてほしい。
青文字系は、「zipper」「mer」「soup.」等ほとんど死に絶えてしまった。唯一残っているのは「mini」くらいか。
メインストリームである赤文字系も、大手から発行されていることが多いものの結構瀕死。光文社の「JJ」が月刊行をやめることを発表している。「with」や「MORE」もこの系譜であるが、最近では毎号のようにアイドルの表紙が目立ち、「アイドルのファンという固定客を確実につかまないとヤバい」状況が伺える
なのでそそもそもそも、もう「赤文字系」「青文字系」が死語となりつつある令和。
その中で頭角を現し始めた雑誌を「ピンク文字系」と呼びたい。
「ar」「LARME、「bis」等、自分の中で自分らしい女の子を突き詰めていくスタイルの雑誌である。特に「ar」は非常に幅広い年齢層をカバーしているのと、「雌ガール」という言葉を無理矢理作ったという点で、このくくりの代表的存在と言える。
ある意味では「an・an」もこのくくりに入れてもいいのかもしれない。毎週刊行される内容はコスメや手土産かと思えば、アニメコンテンツやアイドルまで。年に2回のセックス特集は続行。「週刊」という強みを生かして、様々な話題を手広くカバー。幅広い読者一人ひとりの、「理想の女」を決してこぼさない。
自分の中での最上級の理想の女の子・女を目指す。いわゆる「自分ウケ」万歳。これを「ピンク文字系」と呼称したいと思う。
そしてそれに対抗するのが、minaをはじめとする「黄文字系」である。
「mina」「FUDGE」、廃刊したが「ONKUL」「あお」等、等身大の自分をアップデートさせるスタイルの雑誌である。「mina」は「ar」同様幅広い年齢層のカバー・日本人女性の表紙・今も月刊誌(大事)という点で、このくくりの代表的存在と言える。
等身大の自分をアップデートさせる。というのは、例えば、ちょっといいセーターを買ったり、食べるものにこだわってみたり、「ご近所服」という言葉を使ったりと、普段からの実現可能範囲で、より良い自分に近づけていくこと。理想の自分になる!と目標が具体化しているよりかは、自分の周囲を整え続けることによって進化していく。
ピンク文字系がガツガツであれば、黄文字系はマイペース。扱う物もスタンダードが土台。また、「CLUEL」のように一部個性的なファッションも含まれる。
年齢層離れるが、「LEE」もこれに近いのかもしれない。配偶者有・もしくは子持ちの環境の中で、無印やユニクロ、GUを駆使することで低コストで周囲は常に素敵にしておく。
理想はないが、自身をアップデートし続けることで、チャーミングな女の子・女を目指す。理想を掲げずマイペースに手元のものから整えていく。これを「黄文字系」と呼称したいと思う。
今や紙媒体の女性誌の王道を歩き始めている「ピンク文字系」にアンチするのが「黄文字系」。そしてその最前線に立つ勇敢な女戦士の名前こそ「ミーナ」なのである。
ちなみに、ピンク文字・黄文字それぞれ代表的存在として挙げた「ar」「mina」共に主婦の友社刊行の雑誌である。編集は確かどちらも外注の編集プロダクションではあったはずだが・・・。
もしかして5年後10年後、女性誌を覇権しているのは、マガジンハウス・大手三社(小学館・集英社・講談社)でもなく、意外と主婦の友社なのかもしれない。
そして、雑誌の読者が減っていくにしたがって恐らくこの会社のように、雑誌の編集は出版社ではなく外部が請け負うケースが増えていく気がする。「LARME」の復刊がそうであったように。
長くなってしまった。
思い付きの概念だから、荒い所は多々あると思う。
だが、概ね外れたことは言っていないように確信はしている。
以下簡単に、本誌の特集の感想を述べていく。
Maison de mind:
エルエルビーンのワンショルダーはちょっと気になってしまった。
COSME CALENDER:
ここにも掲載されてる!!
色んな雑誌で白鳥の絵がパッケージの、赤口紅が5本のコフレがあるんだけど、そんなに赤いる?と思う。職場につける色でもないし、絶対余ると思うんだけど。
週末女子の冬支度:杉咲花
なんか一気にグッと大人っぽくなりましたね。セ・・・恋愛したのかな。
おちょやんってそうか・・・朝ドラのヒロインだっけか。どうも「朝ドラ出身の女優」のイメージがあって、これから主演を務めることに違和感。
秋のご近所服でいいモノ探し
1.ハンサムジャケット
3つのジャケットを扱っている。CPOジャケット。オイルドジャケット。モッズコート。ダブルジャケット。ジャケットがゲシュダルト崩壊。
チェックやら何やら色々扱っているけれど、どうやらCPOジャケット。これをアパレルは本気で今年流行らせたいようだ。ユニクロでも見た。
確かに見た感じ非常に気やすそうだしなんにでも合いそう。妙にミリタリーなところもたくましくていいですね。
次に扱うオイルドジャケット・・・これこそmina編集部の本命かな?手入れするのが大変そうなジャケット。でもこういうのを楽しんでこそ大人ってことなんだろうな。(笑)。
モッズコートは最近見ていないけど、ようやく一周廻って逆に「おしゃれ」になったのだろうか。MHLのはアメリカ海軍のパーカーがベースになっていてかっこいい。ドラゲナイ(死語)。
ダブルジャケットはボタンが2つ横に並んだジャケットのことですね。Pコートみたい。これはちょっと難しそうだなぁ。
2.4GIRALS AND 4BROWN
ブラウンはなんだかんだもう2年kる愛前からずっと流行ってますね。可愛いからね。仕方ないね。
ちなみに僕は今年ブラウンのコートをフリークスストアで買いました。20000円近くしてひえぇ・・・になったけど仕方ないね。可愛いからね。
3.HIGH GAUGE KNIT
ジョンスメドレーというブランドの存在を知る。はえー。ニットで3万円凄い。着たらどうなってしまうんだろう。乳首立ちそう。着てみたい。
ただこれは私が馬鹿なのか何なのか、「ハイゲージ」の言葉の意味が書かれていなかったのが残念。普通のニットと何が違うの。
4、SWEAT STYLE SNAP
言っちゃあ悪いが、minaはスナップはあんまり質がよろしくないと思う。スタイリストさんの凄さを思い知る。
八頭司さんだけ結構良かった。けど他はなんか・・・ベストとは言えないしコーデが多い気がする。そこにその靴いるかね?そのパーカーの丈でいいのかね?その髪型でいくかね?みたいな…欠点が目に付く。
5.SHOE CARE
2ページ丸々革靴の手入れについて書かれていてびっくりした。この2ページがために、ちょっとこの1冊は捨てずにとっておこうと思った。
6. THE SNEAKER
ニューバランスのスタンダードは何故グレーなのか。番号の意味は何なのか。
ちょくちょく文字だけ見るブランド「ムーンスター」が国産であること。
革靴ケアの話に続いて、ここのページも非常にタメになる。特にニューバランスの話なんて知ってるか知ってないか、買う行為ひとつとっても全然違ってくると思う。
週末女子の代官山ガイド
代官山。初めて行った時は結構普通の住宅街でそこに店が点在していて、所謂ショッピングセンターが乱立する「都会」を期待していた大学一年生の僕は絶望したものだった。でもそれ以来、関東にいた6年間はちょくちょく行った。蔦屋書店があったからね・・・ちかたないね・・・。
「ハリウッド ランチ マーケット」は行ったことこそないけれど、この前は何度も通ったことがある。スチームパンクの動物が飾られているんだよね。知ってる。あれ服屋だったんかい。
他にも色々な種類の古着屋さんがあっていいなぁ・・・と思う。静岡は所詮地方都市。choosyさんはうっかりすると全身で固められちゃうくらい行ってるけど、他はあんまり行ったことないなぁ・・・。富士に一軒、沼津に大きい古着屋があると聞いたけれど行ってみたいわね。
あと地味に気になったのが「ホロル・インターナショナル」。海外から仕入れたアンティークの時計を販売しているんだそうだ。気になる!!!アンティーク!?アンティーク!!西洋史学専攻卒業の僕はそのカタカナに弱いのです。
うわ~・・・5-6マンするんだろうなぁ・・・ほすぃー・・・。
カフェの彼女は「ハウディーマリー」が好き
マックハウスが手掛ける新ブランドだそうな。値段は「アースミュージック&エコロジー」と同等くらい。見た感じもほとんどアース。アースで良くない?
居心地のいい、お部屋づくり
そう!僕はこの特集が読みたくて買ったの!!というかせっかく引っ越したからには素敵なお部屋にしたいーんだと思ってるんですがまぁ・・・現実は厳しいですよね。
なのでこのクローゼットをちょっと前からほんの少しずつでも毎日毎日片づけているわけだけど・・・いつになるだあ。
掲載されているどの部屋も素敵でうっとり憧れる。特にやっぱ最初の稲垣夫妻の家は本が雑然と置かれているのにすっごくなんだかおしゃれなのだ。グリーンの配置も良いしアンティーク等が馴染んでいるのもとても素敵。絵が飾られているのも良い。これ目指したいですね・・・。
ただちょっとこの特集で残念だったのは、どの部屋も当たり前のように広かったこと。当たり前にソファーが置かれている。当たり前にトイレと風呂が別になっている。一つでもいいから8畳のワンルームいれてほしかったわね・・・。
TOKYO インテリアショップガイド
多種多様のショップが紹介されていて行けるか行けないか行けないわそらコロナだしなぁとかそういうの関係なしに読んでいて面白いページ。
特にmina世代を「住環境が変わる可能性が高い」としたうえで、注目する物品を「部屋に置いていてもいやじゃない日用品」「素敵なインテリア雑貨」p.77に絞っているのは素晴らしいと思った。
特に気になった店は「リカシツ」。フラスコ、試験管、植物。の世界観を極めたかのようなお店でこれは是非行ってみたい。
「PUEBCO」。店がこっちこそまさしく理科室のよう!戸棚一杯に揃えられたインテリアってはなんだか誌面越しに見ているだけでもわくわくしてくる。15坪に700品が並ぶそうな。凄くない?あとしっかり可愛くて値段も手に入りやすい値段なのが良いわね・・・。
そして「memo」。渋谷駅徒歩9分の、一足が途絶えない中古家具店。って行ったことない!どんな店なんだろう?どんなかわゆいものがあるかしら。
「POINT No.38」も気になる。というより、パソコンをやる机に置くライトがないんですよね・・・。欲しいんですよ。そこにこんなお洒落な照明があったらなぁ・・・なんて(照)
でもまぁまずは・・・。
片付いてからですよね。分かる。
MASUDA LOVES CLOTHES
相対的に高感度爆上がりした男・増田特集。minaに連載持っているのは知っていましたが、もともと服好きななのですね。知らなんだ。そして妙にだぶついた服が多いなと思っていたけどそれにも理由があったのですね。知らなんだ。
奇抜な恰好が多いけど、なんか似合ってるに嫌じゃないのはジャニーズだから・・・よりかはやっぱ長年磨き続けたセンスによる賜物なんでしょうね。
スペシャルコフレで気分を上げて。
今年こそ、人生初コフレと思っていたけれど、買わずになんだか過ぎそうです。いざこの時期になると結局、衣替えだなんだといってそこに回すお金がないんですよね。あと本買っちゃう。買っちゃうよ~。
今月だけで20冊くらい買ってる。買っちゃう。買っちゃうよ~。
積読が恐ろしいくらいにたまっているので、今度実際に積んでみようと思う。
”短めヘア”にしてみない?
ボブ提案のページですね。しません。
前髪はちょっとまた眉上に切らなきゃな・・・。
Holiday mina December
mina女子に合う自転車探しに行ってみた:夏も自転車推してましたね。どうなんだろうね。コロナ流行ってから自転車業界ってやっぱり盛り上がっているのだろうか。そういった話耳にしたことないのだけれど。
わざわざ映画:「十二単衣を着た悪魔」三吉彩花×伊藤健太郎の黒木瞳自監督の邦画である。本当の悪魔は十二単衣着てなかったね・・・。
どこでなに聴く?:星野源のベストアルバムボックスが23000円らしい。すげえ。景気いいなおい。
でぃーーーーぷな韓国:レトロが流行ってるんだそうな。QBビールのクマさんかわE。
大人女子のマンガ道:和山やま『女の園の星』はとても良い一冊でしたよ。
全国お洒落なサロンはそはれな場所を知っている説:宇都宮編。行ったことない街に駅があり、人が住み、一定のおしゃれな街があることを不思議に思う。餃子。
のんべえ女子の週末ほろよい雑学:言葉の語源。「居酒屋」「お開き」「十八番」等の言葉の語源が乗っているが、結構参考文献丸写しで読みづらい文章なのが気になる。
数珠繋ぎ晩餐肉:ローストポークだって。うまそー。
わたしの偏愛!:家電をフューチャー。ホットクックは気になるんですよね。でも炊飯器でもいいっていうしね。でもニトリの炊飯器は耐えられるのか・・・?という葛藤をしているうちにやっぱり買わずに見逃すんだろうなあ。
Interview
1.有村架純:のん、武井咲、千眼美子、剛力彩芽、西内まりや・・・僕と同年代。この世代の女優は結構穴が空いてしまったけれど、彼女だけは昔から変わらないですね。頼む。電撃結婚は30直前くらいで・・・頼む!!頼む!!!川栄や志田の結婚で結構もうこっちはギリギリなんだ・・・!!!!
2.瀬戸利樹:またイケメンが出てきた・・・。なんだかんだ20代俳優で覇権をとっているのって菅田将暉だけですよね。伊藤君には期(ry 「35歳の少女」見てるんですが、竜星涼はもっと出ていい気がするんだけど、菅田将暉と同じ顔の系統っていうのがこれまたね・・・。
3 .宇垣美里:毎日コスプレするくらい、もっとオタクにこびてほしい。もうインターネットのマジョリティーが「オタク」なのだから。
mina総研「読書事情」:このmina自体が、読書好きの女子に向けて作られた雑誌感あるよね。その雑誌で読書に関するアンケートやっても資源の無駄。
SPBS:最近はめくるめく「新しい本屋」が出てきて困っている。改革改革改革。つまりそれだけ出版業界・本屋業界がヤヴァイということなのだろう。ロベスピエールは誰だ。
週末メンテ:冬のマスクケア。にんじんとブロッコリーが良いらしい。なるほど。大切なのはお風呂と睡眠。なるほど。
ムーン・リーのハッピーな1日ホロスコープ:僕はこのコーナーの天秤座の「アウターは早めに手に入れて」表記で、フリークスストアのコートを買うふんぎりがつきました。
以上である。
この号も良かったです。
そしてすでに次の号(今月号)も買って、発売日から早3日、読了総量2割と僕の割にハイペースで読んでいるという・・・。
再来月号も買うことになったら本格的に定期購読について考え始めなければならない。
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LINKS
夏の号の感想。
これは既に読んでる。最近はこの作家さえ押さえとけばOK感すらあるよね。
唱えたい、「黄文字系雑誌」
そういや「SPRiNG」はどうだろ。青文字系の生き残りにも見えるし、黄文字系にも見える。