小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

「SPRiNG JULY2018 No344」-文化系女子に捧げる。-


う・・・浮気したんじゃない!!
ぼ・・・・ぼぼぼ僕はMOREっ子だ!!!

「SPRiNG JULY2018 No344」(宝島社 2018年)の話をさせて下さい。


黄色い文字が眩しい。

【読むべき人】
・モテ系というよりはサブカルに関心がある。所謂文化系女子
黒髪のままお洒落を楽しみたい人
現実的な値段のする服を、雑誌で取り扱ってほしい人

【感想】
MOREを読み終え、ちゃりんと手に入ったのがこれ、スプリング。
宝島社である。
宝島社と言えば、ふろくをやたらめったら豪華にすることで雑誌爆売れを開拓した会社である。近年ではその方法一辺倒でも通用しなくなってきてるみたいだけど。
有名なブランドのトートバッグがついてる箱の雑誌(所謂ムック)もこの会社が出してることが多い。
僕も大学時代はこの会社が刊行する「mini」4年間愛読し続けていたけれど、
卒業とともにMOREに移ってしまった。
この会社の雑誌を買うのは×年ぶりである。
付録の腕時計の写真を見ると、しみじみ。何となく感慨深い気持ちになる。

この雑誌の対象はいわゆる文化系女子
合コンや結婚等よりも、映画古着うつわとかが好きな女子に向けられた雑誌。
そのため
茶髪、モテる髪型、パーマ、まつげエクステよりは
黒髪、もしくは黒に近い暗い髪で、
所謂流行とかモテとか意識したような服よりは、
スタンダードに近いちょっとカジュアルな服を多く取り扱っている。
一昔前のいい方であれば「青文字系」に属する雑誌である。

文化系女子」。

その言葉に則したように、今作はカルチャーページが充実している。
普通ファッション誌のカルチャーコーナーなんて2ページが一般的だけど、
音楽・映画・本・アート・パフィー、全て1ページにわたって掲載。
なんと紙まで違う。
しかもどのページも、
いちばん有名なのはまぁまずとり扱わない。
ミニシアターで上映する映画や音楽にいたっては「誰やこれ・・・」
ファッション誌とは思えないようなコアな内容ぶり。
特にヴィンテージに関してのコラムが良かったな。

その「文化系」の流れをつぐかのように、
表紙はショートカットの小松菜奈ちゃん。
安藤サクラさん×miumiuのファッションページも。
万引き家族とは全然違う彼女の顔が撮影されていて、おしゃんだった。


付録の時計。
豪華な分、雑誌自体薄いのがちょっと僕としては不満。
MOREよりかなり薄い。


特に今回僕に響いた特集は以下の4つ。
つめ「開襟シャツっていいことだらけ!」
開襟シャツ、というのはあれである。
アロハシャツみたいな、あれ。
あんなん来たらダサダサファッション一直線やんけ!!って感じだけれど、
自然で可愛いコーデが多く紹介されているのが良かったな。
案外そのまま前のボタン締めて着て、デニム合わせてるのが一番かわいかった。

つめ「人気ヘアメイク 信沢Hitoshiの大人が出来る夏のカラフルメイク」
8ページにわたってさまざまな色のメイクを紹介。
定番のオレンジから、青や紫まで。
でもこういう色って、一歩間違えれば変になるじゃん。
特に青いアイシャドーなんてもうイチかバチかじゃん。
そんなコスメに金なんてかけてられないじゃん。
そういった不安をそっとぬぐうかのように、「shuuemura」Anna Suiに並んでロープライスのコスメも紹介してたのが良かったな。
特に青いリップ。僕も買おうかなー・・・。

つめ。「グッドガールの課題図書」。
まず題名からいいよね。
「課題図書」っていう言葉が出てくるような語彙力を僕は身に着けたいと思ったね。
内容は・・・うんまぁ普通かな。
でもこういうファッション誌に突如として現れる本の特集、僕死ぬほど好きなので、
無条件でランクイン致しました。

つめ。「ラブリとふたり」
これは特集が、というより
インタビューされた荻野みどりさんの生き方が鮮烈でよかった。
僕もこうやって次々と決断を下せるような人間になれたら。

良かった特集はこんな感じ。



ただ今作にはいくつか不満があって。
全体的に、無難。

まず「夏を快適に!レスキューコスメ」
コーナーの特集自体がもう無難だよね。
ページもただ日焼け止め並べて写真撮っただけ、って感じ。
見てても「あー、そうですねー」としか思わない。
ていうか日焼け止めじたいググれば出てくるんだから、
せめてメイク専門家の解説とか、モデルの愛用してるものとか紹介するべきだったのでは。
明らか手抜きだったな。

あと「かごバッグ」「サングラス」「フェス」「モデルのプライベート」・・・。
え?何番煎じですか??
っていうコーナーが多い。
一つ一つはレスキュー以外、質は高いんだけれども、
毎年やってるよね?それ。っていうコーナーが多い。
多分2年3年読み進めて来た読者は飽きるんじゃないかな。

モデルのプライベートもつまんなかったな。

そろいもそろってインスタでおしゃれな写真を撮って
ごはんこだわって、古着やいって音楽か本紹介して
てさー・・・。
みんなおんなじ。
つまんな、と思ったな。
写真やってんなら片面モデルが撮影した写真で埋め尽くす、とか
ポエム読んでんならその黒歴史ポエム堂々さらす、とか
なんかもう一歩踏み込んでほしかった。
無難すぎる。

ちなみに全体的に掲載されているコーディネートも無難。
取り入れやすい、と言えばまぁそうなんだけどそれにしても無難。
MOREのがよっぽど攻めたコーデしてるな。
けどまぁMOREではちょっと奇抜すぎて浮いてる辻村真理さんというスタイリストさんがいるんだけど、
彼女がスタイリングした最後のページが一番良かったな。
辻村さんの奇抜なコーデをもっと取り入れないと、
ほんと味しない無難なファッションページに成り下がるぞ。

あと、個人的に思ったのは、モデルの年齢を知りたかったな。
モデルの中で最年少が多分坂東希ちゃんで20そこそこだと思うんだけど、
最年長が高橋愛ちゃんで30そこそこなんだよね。
30そこそこの人がやっぱ20のコーデそのまま着ると、、さ、、やっぱ、、、アレじゃん?
miniと違ってコーデも普通だし、
うーん・・・。
なんか対象年齢がぼやけてる、というか
誰に向けたコーデなんだろうかというのが分からなかった。
無難なコーデを無難な女性にあてました。
そんな感じがする。


こういう付録、なんだかんだ使わずにためちゃう派なんだよな。

以上である。
ちょくちょく面白い特集はあったけど、全体的に無難かな。
うーん。
これを買うなら僕はFUDGEとか買うかな。