小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

小説以外(随筆、新書等)

オフィスJ.B編『私たちが震えた少女ホラー漫画』-あんずちゃんの心の闇。-

日付が最初書いた日になってたので、編集してアップロードした日に変更しました。

金原みわ『さいはて紀行』-ここも誰かのさいはて。-

ハローハロー。 さいはての声が聴こえますか。 ノーノー。聞こえません。 いつか私もさいはてに、なるのかしら。 金原みわ『さいはて紀行』(シカク出版 2016年)の話をさせて下さい。 【概要】 改めて最果てとはどこにあるのかと考える。実際のところ、最果…

飯沢耕太郎『少女古写真館』-10年たっても100年たっても、君は。-

少女よ、永遠に。 飯沢耕太郎『少女古写真館』(筑摩書房 2001年)の話をさせて下さい。 【概要】 いつでもちょっぴり不機嫌で、どうにも手に負えない、小さな存在ーーー少女たち。 この捉えどころのない生き物は、幼児から女へと変貌する淡いの瞬間に奇跡の…

春日武彦『精神科医は腹の底で何を考えているか』-何かを切り捨てて決断し傷つきながらも生きてく、君の横顔。-

毎月第四週水曜日、くらいに嗜んでるから。 まぁ、気になるわよね。 心療内科。精神科。 春日武彦『精神科医は腹の底で何を考えているか』(幻冬舎 2009年)の話をさせて下さい。 【概要】 精神科医とはどんな人たちなんだろうか。人の心を治療する医者だか…

穂村弘『絶叫委員会』-数えきれないほどの永遠を乗り越えてきた。-

ほむほむの数あるエッセイの中では屈指のベストセラーっすよね。 だからといって僕のベストではない。油断するな。 穂村弘『絶叫委員会』(筑摩書房 2013年)の話をさせて下さい。 【概要】 町には、偶然生まれては消えてゆく無数の詩が溢れている。 突然目…

遠藤周作『新装版 怪奇小説集「恐」の巻』-幽霊がいたんだ!!まじで!!そこにいたんだよ!!!!いたんだって!!!まじ!!!-

【ホラー好きあるある】ビビり 遠藤周作『新装版 怪奇小説集「恐」の巻』(講談社 2000年)の話をさせて下さい。 【概要】 ルーアン、リヨン、熱海で起きた怪異現象御綴った「三つの幽霊」をはじめ、とっておきの怖い話が九編。人一倍怖がり屋だった作者の恐…

穂村弘『本当はちがうんだ日記』-僕のお財布はスタンプカードでいっぱいですが、一体どれがどれほど溜まっているの全然分かんない日記。-

(違うんです!!違うんです!!!) 穂村弘『本当はちがうんだ日記』(集英社 2008年)の話をさせて下さい。 【概要】 自意識が強すぎて身のこなしがぎくしゃうしている。初対面の人に「オーラが無い」と言われてしまう。エスプレッソが苦くて飲めない。主…

又吉直樹『第2図書係補佐』-起きたら虫とかそれってもうポテチ光秀の世界観では。-

ずっと気になってたよ。 又吉直樹『第2図書係補佐』(幻冬舎 2011年)の話をさせて下さい。 【概要】 僕の役割はほんの開設や批評ではありません。(略)じぶんの生活の傍らに常に本と言う存在があることを書こうと思いましたーーー(本書はじめにより) お…

せきしろ×又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』

柄の無い虎を想像する せきしろ×又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』(幻冬舎 2009年)の話をさせて下さい。 【概要】 「無修正の心」をありがとう 穂村弘(歌人) これはド自由派の記録である。 眼鏡が曇ったもう負けでいい 改装中の寺に用は無し …

吉田一郎『国マニア』-国の歴史アレコレ。-

いろんな国があるんだね。 国、さいこ~~~。 吉田一郎『国マニア』(ちくま書房 2010年)の話をさせて下さい。 【概要】 こんな話題でいっぱいだったら、地理の授業がもっと楽しかったのに。 ハローキティ金貨が使えるクック諸島ニウエ、 100年以上も働か…

林直樹『リストカット』-かさぶたを、めくる。びりびり、めくる。-

「答えは出さない、方がいいと思うよ」 臨床心理士の先生が言いました。 林直樹『リストカット』(講談社 2007年)の話をさせて下さい。 【概要】 自らを傷つける苦しみに、私たちは何ができるのか。 近年、高い頻度で生じ、しかも不気味な増加傾向を見せる…

みうらじゅん『されど人生エロエロ』-結局のところ人類はエロ。-

人生の5分の1はいやらしいことを考えてきたーーーー。 (まぐろどん 28歳 フリーターの場合) みうらじゅん『されど人生エロエロ』(文藝春秋 2016年)の話をさせて下さい。 【概要】 人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 からはじまる、漫画家…

齋藤陽道『声めぐり』-君と直接会って話したい。-

聞こえなくても聞こえるよ。 声。 声帯震わせて喉から出るものだけが声とは思うなよ。 その言葉を発しているときのお前の眼差し、口元、えくぼ、肩、手、足・・・表情、全身が声なんだ。 齋藤陽道『声めぐり』(晶文社 2018年)の話をさせて下さい。 【あら…

森茉莉『貧乏サヴァラン』-そこに身を任せたら僕は、死ぬ。-

「マリアは貧乏な、マリア・サヴァランである。」p.12 「まぐろどんは貧乏な、まぐろどん・サヴァランである。」 森茉莉『貧乏サヴァラン』(筑摩書房 1998年)の話をさせて下さい。 【概要】 家事はまるきり駄目だった茉莉の、ただ一つの例外は料理だった。…

たいらめぐみ『増補版 お人形事典~ファッションドール編~』-かわいい夢希望やっぱりだいすきかわいいかわいいいやされる君達がいなきゃ僕は生きていけないよ-

若干訂正かけました。

クラフト・エヴィング商會『らくだこぶ書房21世紀古書目録』-2052年より。-

本を愛するすべての人へ。 2052年より。 クラフト・エヴィング商會『らくだこぶ書房21世紀古書目録』(筑摩書房 2000年)の話をさせて下さい。 【概要】 クラフト・エヴィング商會に奇書が届いて始まる、奇書まみれの日々ーー2052年から20世紀末の商會に送ら…

穂村弘『君がいない夜のごはん』-弘・・・君が僕のほむほむだよ・・・。-

食に興味がない人が、 「食」について書いたエッセイ。 穂村弘『君がいない夜のごはん』(NHK出版 2011年)の話をさせて下さい。 【概要】 食べ物とその周辺についての文章をまとめた本です。 料理に関心のあるひとが読む雑誌に連載した(というか、今も継続…

関田淳子『ハプスブルク家のお菓子 プリンセス達が愛した極上のレシピ』-パンがなければ・・・-

あら、 パンがなければお菓子を食べればいいじゃない。 そのお菓子とは何でしょうか。 関田淳子『ハプスブルク家のお菓子 プリンセス達が愛した極上のレシピ』(新人物往来社 2011年)の話をさせて下さい。 【概要】 歴史を動かした甘美なるお菓子。 「『ス…

 小林聡美『ワタシは最高にツイている』-やらねばならないことなんて本当は何処にもないことを知っているのに僕達人間は。-

気軽に読める。 小林聡美『ワタシは最高にツイている』(幻冬舎 2010年)の話をさせて下さい。 【概要】 盆栽のように眉毛を育毛。 大嫌いな恐怖映画「エクソシスト」に感動。 警察の陰謀に違いない免許証のショボい写真。 フィンランドのファームでアウェイ…

穂村弘『もうおうちへかえりましょう』-現実に屈する夢想家に僕もーなりーたーいーなー-

(つかれたおうちへかえりたい) もうおうちへ帰ろうよ。 現実は情報量が多すぎる。 僕達は眼鏡をかけているから、見え過ぎちゃうんだ。 だからさあ、しんどい。うん、しんどくなっちゃうんだ。 そういうことなんだと思う。 そういうことにしといてくれない…

ボルへ・ルイス・ボルヘス(柳瀬尚紀訳)『幻獣辞典』-文化史入門。-

その難解さが、癖になる。 ボルへ・ルイス・ボルヘス(柳瀬尚紀訳)『幻獣辞典』(河出書房新社 2015年)の話をさせて下さい。 【概要】 一角獣、セイレーン、ゴーレム、八岐大蛇・・・・・・。 豊かな想像力が産みだした奇妙な存在たちを、知の怪物ボルヘス…

しまおまほ『しまおまほのひとりオリーブ調査隊』-理想のおもしれー女の若かりし日々-

いつだって僕等は調査隊だ。 しまおまほ『しまおまほのひとりオリーブ調査隊』(プチグラパブリッシング 2004年)の話をさせて下さい。 表紙と裏表紙にかけてしまおさんが一体になって寝そべっている今まで見かけそうで見かけなかったデザイン。 【概要】 オ…

借金玉『発達障害サバイバルガイド』-発達障害者が「健康で文化的な最低限度の生活」を送るためのガイドライン。-

午後2時。寝そべるベッド。 色々したいこと、しなければならにことが頭に浮かんでは消え浮かんでは消えていく。僕は起きなければならないが起きられない。 疲れているんだ。 疲れている。 動けないんだよ。 もう太陽も沈み始めていて小学生が帰路を急ぐ声・…

F『20代で得た知見』-真夜中メランコリック・シンドローム、イエス、アンタイ・モーニング。-

「「朝が弱い人は夜が強いからいいと思います」て推しも言ってたから。 」 午前一時半。 コートを着る。 ビン・カンを出しに行く。 F『20代で得た知見』(KADOKAWA 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 人生は、忘れがたい断片に幾つ出会い、心を動かされ…

小澤征爾『ボクの音楽武者修行』-スクーターに乗って、国を超えて、時を超えて。-

クラシックが時を超えて永遠に愛されるように、 本書も時を超えて。 小澤征爾『ボクの音楽武者修行』(新潮社 1980年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 「外国の音楽をやるためには、その音楽の生まれた土地、そこに住んでいいる人間をじかに知りたい」と…

池上英洋『イタリア 24の都市の物語』-「カノッサの屈辱」のカノッサってそういや人物名じゃなくて場所だったな。-

私と一緒にイタリア旅行しませんか? せっかくならイタリアを、一周。 といったとこでしょうか。 池上英洋『イタリア 24の都市の物語』(光文社 2010年)の話をさせて下さい。 【概要】 世界中の旅行者を魅了する、ヨーロッパでも屈指の人気を誇る国・イタリ…

加賀乙彦『ある若き死刑囚の生涯』-死にたいですか?本当に?

死への恐怖に打克つということ。 加賀乙彦『ある若き死刑囚の生涯』(筑摩書房 2020年)の話をさせて下さい。 【概要】 罪を見つめ、罰を引き受けるとはどういうことか。 罪を受け入れ、乗り越えて生きることは可能か。 1988年の横須賀線爆破事件の犯人で死…

二階堂奥歯『八本脚の蝶』-さようならさようならさようなら。奥歯ちゃん。-

二〇二〇年 九月二十日 愛する 奥歯ちゃんへ 元気にしてますか。 もうすぐ貴女が死んで、17年半年がたとうとしていますが、あの世はどうですか。起きていますか。それとも眠っていますか。 いいんです、起きていても眠っていても。大した問題じゃない。でも…

阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』-50年前の書物からかすかに聞こえる笛の音。-

君にその音は聞こえているか。 阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』(筑摩書房 1988年)の話をさせて下さい。 喫茶店でも読んだ。 【概要】 ≪ハーメルンの笛吹き男≫伝説はどうして生まれたのか。 13世紀ドイツの小さな町で起こったひとつの事件…

穂村弘『世界音痴』-深夜二時、ワンルームの片隅で僕はうたう音痴。-

夜は更ける。 穂村弘『世界音痴』(小学館 2002年)の話をさせて下さい。 再読だ。 好きな本の話をさせてくれ。 【概要】 末期的都市に生きる歌人、穂村弘(39歳・独身・総務課長代理)。 寿司やで注文無視されて、夜中に菓子パンむさぼり食い、 青汁ビタミ…