小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

「僕達の嘘と真実 Documentary of KEYAKIZAKA46」-さよなら、欅坂。-

 

 

 

映画見てきました。

 

 

 

 

「僕達の嘘と真実 Documentary of KEYAKIZAKA46」(監督:高橋栄樹  配給:東宝映像事業部 2020年)の話をさせて下さい。

 

 

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映画館、シネシティザートにて。



 

 

【概要】

欅坂46 初にして究極のドキュメンタリー映画完成。

 

これは、誰も知らない”僕たち”の物語。

駆け抜けた5年間の軌跡を見届けよーーー

 

ちらしの裏より

 

【見るべき人】

・欅坂が好きな人、もしくは好きだった人

・てち推し

・逆に欅は好きだけど平手にフラストレーションをためていた人

【見ないべき人】

・欅坂に関心がない人:完全にファン向け。入門編としてもいまいち。まずはベストアルバム通常盤から入るのが良いと思う。

 

【感想】※ネタバレ有

土田がラジオでも言っていたようですが、完全にファン向けの映画ですね。

映画、というかドキュメンタリーに近い。

なので欅坂が好きじゃない人には全く響かないと思います。

でも欅坂が少しでも好きであれば、凄く響くと思います。

 

そして監督は欅坂あと初共演とのことですが・・・ちょー分かってる。撮り方が全部「これだよ!!これが見たかったんだよ」感。

格好よく編集されていて、全編とおしてMV見ている感じなんですよね。メンバーのインタビュー映像とかもあるんですけど、その背景までもこだわっていて、凄い。たとえるならば「月曜日の朝、スカートを切られた」のMVを延々続く感じ。

てかOPから僕の心はやられました。初っ端の初っ端、メンバーの名前全部出てきてから菅井の全身が映って、タイトル出てくるんですよね。この1分足らずの映像で、「ああ僕達は嘘と真実を見るんだ」と嫌でも覚悟をさせられる。

 

ストーリー展開にも感動。

初っ端絶対「サイマジョ」だろ思ってたら、まさか2018年のツアー「ガラスを割れ!」からくるとは思わないじゃんね。

で、そこで平手がぶっ倒れて、

ステージから落ちて、

2016年のデビュー当時の映像に戻るわけですよ。

そこにはまだあどけない中学生のてちと、同様にあどけないメンバー達がCDショップめぐる映像から始まっていて・・・。

 

 

平手の走馬灯が、始まる。

 

 

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初期の初期はグループがすごくうまくいってる。

平手がセンターに選ばれて、サイレントマジョリティー」のCDジャケ撮影している映像なんて涙出てきますよ。みんな笑顔なんですよね。本当純粋に。てかあれこそ渋谷川だったのか。

ただそのなかでも、

平手が圧倒的に才能が有りすぎた。

 

「世界には愛しかない」のMVで一人踊る平手をメンバーは呆然と見る。一部のメンバーは見せつけられた圧倒的差に涙すら流している。

でも平手はパフォがついていけないメンバーを責めることなく、きゃぴきゃぴしながら全員を引っ張っていくんですよ。明るく笑顔で、きゃぴきゃぴしながら。

グループの真ん中に平手がいた。

みんなが平手を大切にした。

そして平手もみんなのことを大切にしていた。

その思いやりが「センターはてちじゃないと・・・」って言って、ポジションあけたままでパフォーマンスに繋がったのでしょうね。

当時平手のポジションを開けたままパフォーマンスするグループ自体に僕は正直すごく苛ついていたんですが、

当時メンバーが空けたパフォーマンスに固執する理由がわかります。

メンバーにとってかけがえのない存在だった。

平手にとっても、メンバー達はかけがえのない存在だった。

その事実が、空いたポジションを埋めることに不義理を感じたのでしょう。

 

そして「不協和音」からはっきりと、平手に不調の兆候が見える。

誰とも目を合わせず、口もきかなくなる。

けれどそれを誰も触れようとしない。遠くから見守る。

女子同士ってそうじゃないですか。明らか仲間が不調であっても、よほどのことがない限り触れられない。

触れたら、相手を傷つけてしまいそうな気がして。

相手を大切に思うからこそ、触れられない。

それがますます平手を孤立させていく。

 

大切に思うからこそ、気づかないうちに壁が出来ていた。

だからこそ僕達は連呼する。けんきょやさしさ「絆」けんきょやさしさ「絆」「絆」「絆」「絆」絆絆絆絆絆きずなきずなきずなき・・・・・・。

絆を遮る程の壁が出来ていることを認めたくなくて、僕達は何度も連呼する。

僕達の嘘。

 

平手の走馬灯は終わる。

 

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しかし2年3年時がたち場数を踏めば、他のメンバーにも実力がつく。

そして時と共に「空きポジションのままパフォーマンスをすること≠平手との絆」であることに気づく。

一番初めに気づいたのが多分小池美波。

その気づきがあのダンスに繋がる。2018年夏のツアー、センター不在で演じた「二人セゾン」で、ソロダンスの部分だけ、その場で急遽アドリブで踊った。その舞は力強く、欅坂のファンの心を穿った

平手との比較に押しつぶされそうになりながら、再び二人セゾンのセンターに立つ。

「裏側」を映像で見れたのは凄かった。

あと小池が好きになった。

 

そして二期生が加わって、9thシングル「10月のプールに飛び込んだ」における選抜制の導入。

選抜発表は突如行われ、藤吉夏鈴から名前を呼ばれ言われたポジションに座っていく。

泣かないで!小池!!泣かないで!!写真集も発売してセゾンの代理センターを射止めたのに選抜落ちは僕も当時衝撃だったけど・・・!!

僕はここで結構泣きました。

 

そして、選抜メンバーのみが参加する「10プー」MV撮影。

楽園。今までの欅坂とは違う、可愛いらしい風景。草原の上にはバスケットと、可愛らしい柄のビニールシート。花が咲き、風船が舞う。空は晴れている。メンバーは全員スカートで愛らしい風景の中、朗らかに笑っている。一期生二期生みんな笑顔で、キラキラ眩しい。

これ以上平手に重きを置いた、暗い曲には運営も限界を感じていたのだろう。大幅に路線変更することで、 再起を図ったのは分かる。

ただ、

今まで辛苦を共にしたメンバーが欠けてくなか、

パフォーマンスをするたびに心を削り心身限界目前のなか、

平手にその「楽園」はどのように映ったか。

 

MV撮影中、一つ、ピンクの風船が風に流されて上空に飛んでいくシーンがある。

多分あれは、平手の心。

 

 

 

 

「遠くにすら感じられるあの「楽園」の真ん中で踊るのは、誰?」

 

 

 

10プーが発売延期になった理由が延期となった真実。

 

 

 

東京ドームでの伝説のWアンコール、「不協和音」と平手ソロ「角を曲がる」で物語はいったん幕を下ろす。

突如始まったアンコール「不協和音」大画面で見られたのは興奮した。特に2番の田村の「僕は嫌だ!!!」にはゾクゾクすらした。

それを凌ぐ「角を曲がる」のパフォーマンスは、凄まじかった。

直前まで「もう無理!!・・・だめ、もう無理!!!」と泣いている平手を、スタッフたちは無常にも無理矢理車輪つきの台車に乗せ、ステージに送り込む。

何万にといるドームの中で一筋の光が差せば、

そこで平手は・・・

スカートを翻し指先までが美しく、舞う。歌う。

 

 

 

一人、角を曲がる・・・・。

 

 

 

 

曲が終わり、「ありがとうございました」と平手が頭を下げ、

そして、

サイレントマジョリティーの21人並んだあの映像に戻る。

この作品自体が、欅坂が平手という孤高の天才との別れを告げる物語であることに気づく。

 

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1st,2ndシングル衣装に身を包んだメンバー達。ベストアルバムのタワーレコードのパンフレット表紙。

 

そしてその後は恐らく公開延期に伴い付随したシーンである。

配信ライブで発表した「改名」を踏まえての作品になる。所謂映画の「アンコール」といったところか。

本編では触れられなかったシングル「黒い羊」「風に吹かれても」の映像が入っているのが良かった。特に「風に吹かれても」においては、もはや平手よりかは小林のが凄く合ってる。

配信ライブの裏側も少しみられる。くそ・・・。くそ・・・仕事だったんだよなあ・・・くっそ。まじくっそ。くそ。くそくそくそくそ。円盤化してほしい。

そして「誰があの鐘を鳴らすのか」。新二期生、我らが推し大園玲ちゃんも加わってのパフォーマンス。

一人一人が力強い表情で、新坂道の未来が明るいことすら予感させる。

特にこの曲においては菅井友香のパフォーマンスが僕は好き。不協和音の代理の時もそうだったのだけれど、普段のほんわかぱっぱがどこにったのかってくらい、細い身体全体揺らして踊る感じが見ていて心地よい。特に終盤の両手広げる振りのとことか。

 

1つの圧倒的力でかけ登るのではなく、26の力が結集して登る坂道の上には、

一体何が見えるだろうか。

それは恐らく茨で険しい道だけれども

その行く先を見届けたいと思う。

大園玲ちゃんいるし。あと小池もいるし。

 

別れを告げる。

最後、竣工が終わったPARCOの屋上に立つ菅井と、

アンビバレントのMVで一人立つ平手の映像が流れる。

 

それぞれの道に、

明るい真っ白い未来があることを・・・。

 

素晴らしい作品だった。

 

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パンフ。中のグラビアの写りも良く大満足。

パンフレットは、映画館で案外すんなり買えた。絶対売り切れてると思ったからとても嬉しかった。

監督へのインタビューと、一期生二期生対談と、一期生二期生に30の質問インタビューが収録されている。

 

特に高橋栄樹監督へのインタビューははえー」となる。

平手へのインタビューの申し出は渋い反応だったようだ。そこを踏まえたうえで、これほどまでの傑作を作り上げたというのが凄い。平手の言葉はあえて収録しないものかと思っていたくらい。

ソーシャル・ネットワーク市民ケーン等著名な映画の作りを参考にしたと言っていたのは興味深かった。ドキュメンタリーだったけど確かに「映画的」に感じられるところは多かった。

あと、どのジャンルにも言えることだけれど良質な作品を作るクリエイターは幅広いzy何ルで良作に触れているもんなんだなということを実感した。

 

2人ずつメンバーのインタビューも掲載されている。

一期二期、それぞれ一人ずつでペアで掲載されている。グラビアは打って変わってカラフルでかわいい。

 

菅井×松田

菅井のピンクのワンピースが可愛い。

菅井は良くも悪くも、最初から最後まで欅を象徴する存在になりましたね。OPの初っ端で出てきたのも彼女でしたし。

最近はパフォーマンスが凄く良いと思う。バキバキ踊る笑顔の菅井は平手のパフォより正直好きです。

現キャプ×次期キャプでしょうね。言わずもがな。

小林×森田

センター対談といったところでしょうか。

小林は一期のエースという絶対的不動の地位を確立しましたね。彼女がいる限り、新しい坂道も安泰でしょう。

森田は「黒い羊」の代理パフォ良かった。多分、10プーも彼女がセンターだったのでは。

尾関×武元

ばぶばぶ対談。ここで尾関が「今まで部活に入ったことなかった」と言ってたのが妙に印象に残っている。そうだったのか。

彼女も「絆」崩壊後から立ち上がった一人ですよね。あとやっぱパフォが目に見えて進化してる一人でもある。ダンスはやはり、まぁ巧いメンバーとは言い切れないけれど、それでも欅後期の彼女のパフォには見入るものがあります。頑張ってほしい。

渡邉×田村

二番手対談。田村はこの映画を通して、表情が凄い豊かな人なんだなと思いました。きょろきょろした眼球が良い。二期では一番好きかもしれない。

山崎×原田

最年少対談。この二人はあの、まぁ肌が暗めというのも共通点ですね。でもだからこその美しさがあるので、某広瀬さんみたく無理に白くしないでほしい。

天ちゃんは「誰が鐘を鳴らすのか?」「一斉に口を噤んで」毎回違って、見ちゃうね。2年くらい前は凄い暗い表情していた印象があるけれども、ここ最近はふっきれたのかなんなのか、凄い華があるなと思います。小学六年生の彼女がやりたかった「欅坂」が最近になってやっと実現できた感じがある。それを次の坂道でも活かしてくれ。

 

そしてメンバー一斉に30の質問を浴びせるコーナーがあって終わり。

結構意外な面が見られて面白い。例えば、田村の好きな映画がフォレスト・ガンプであったり、菅井の好きな映画が「ガイジ」シリーズであったり。やっぱ金持ちだから見る観点違ったりすんのかな。今度握手会でオタク達相手にこういう出し物やってトップオタを決める大会でもしようかしら・・・みたいな。

最後に各々コメントを残すところがあります。

だけど、まさかここでの石森の「おつにじです」最後の「おつにじ」になるとは思わなかった。映画でもグループ愛をずっとずっとずっと話していたから・・・。

 

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以上である。

思ったよりかなり良かった。

サブタイトルの「嘘」と「真実」を自分なりに考えてみたけど・・・、

「嘘」は概ね当たっているような気がするが、

「真実」はなんか違うところにあるような気がするなー。

10プーの延期とかそういう浅いところではなく、

もっと深いところにある気がする。

 

10月の初めにCD出るとのことだけど・・・

ううう、「ひなたざか」ともかぶって出費が痛いけど・・・。

絶対!買います。

 

***

 

20201014

 

 

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並べると良い感じ。


買ってます!!!

発売日に買ってる。

タイプAを買った。

「コンセントレーション」がいい曲なんじゃ~。乃木坂の「I.see」を思い出す。

「10プー」はトータルで聞くと、「世界には愛しかない」秋冬版といったところでしょうか。

 

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 無論「ひなたざか」も買いました。こっちはタイプB。

 

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LINKS

過去にブログに書いた欅坂掲載雑誌の一部。この頃まさか石森がこんなことになるなんて思わなかった。

 

tunabook03.hatenablog.com

 

 

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