家に来られたらもうないんですよ。
逃げ場が。
朝宮運河編『家が呼ぶ 物件ホラー傑作選』(筑摩書房 2020年)の話をさせて下さい。
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【あらすじ】
おそろしい家、奇妙な家、住みたくない家、不思議と惹かれてしまう家ーーー
「家」にまつわるホラー作品は古今積剤人々の心を掴んで離さない。
王道の屋敷、マンションにシェアハウス、様々な血亜王の「物件」をモチーフを舞台に据えた”逃亡不可能”な短編を一堂に集結!
怪奇スキからびぎなーまで病み月必至の贅沢な特選アンソロジー。
裏表紙より
【読むべき人】
・ホラー小説好きな人
・引っ越しを考えている人:残穢と合わせて読もう!!
【感想】
そこそこ面白かったです。
平山夢明「倅解体」小松左京「くだんのはは」と既読作品が二つあったので買おうか悩んでいたのですが、朝宮氏のアンソロジー「宿が呼ぶ」「再生」共に面白かった、わりに共にメルカリだったので、この度新品で買って読んだ次第。
やはり本書も面白かった。
ただ「そこそこ」面白かったに留まったのは、僕の期待をゆうに超える作品が一つしかなかったこと。三津田信三「ルームシェアの怪」は怖かった。
皆川博子、京極夏彦には期待していたのだが、ここが微妙だった。皆川先生はお得意のゴシックシュールホラー、京極先生は雰囲気と言葉遊び。「厭な小説」「幽談」「冥談」等の短編集は面白いのにどうも最近は尻すぼみの印象を受ける。
正直これを収録するのであれば、「幽談」か「冥談」の2番目に収録されている、遊びに行く親せきの家に△の穴が空いていてそこから女の子が覗いてくるやつ・・・あれを収録してほしかった。本が実家なので題名もうあれなんですが。あれはラスト2行が本当秀逸でぞっとしたんですよね。もう読んだのが5-6年前・・・になるからうろ覚えなんだけれども。
以下簡単に各短編の感想を書いていく。
一番好きなのは未読の中であれば三津田信三「ルームシェアの怪」。未読・既読問わずであれば、平山夢明「倅解体」。
ネタバレ注意。
若竹七海「影」:長年実家暮らしを続けているKさんの家の向かいに、白い洋館風の家が建った。敏腕不動産会社女社長が住んでいるというが・・・。
女社長「りょうこちゃん」p.20
アンソロジーの冒頭にふさわしい、ちょうどいい長さのちょうどいい怖さの怪談である。
「影」とは、向かいの物件の塀に出来た人型のシミのことを表す。単なる汚れではなくそこに因縁めいたものが感じられるワンランク上の汚れの為「影」と呼ばれている。
因縁。
死んだ幼児、とか。人間の怨み、とか。
最後に正体らしきものが仄めかされていますが、多分・・・色々合体して「影」なんでしょうね。
ちなみに、恥ずかしながら僕は作者の名前本編で初めて知った。加門七海かと思ったら違った。ホラー書いているならチェックしないと・・・と思って検索かけると、どの本の表紙も底抜けに明るくて草生える。えどういうテンションの作家なの。
三津田信三「ルームシェアの怪」:真由美は「四つ葉荘」と呼ばれる一軒家で、ルームシェアを始めることになるが・・・。
景子「真由美の言ってることは、明らかに変なの」p.56
から始まる、クライマックスの描写は、映像さながらスピード感があって怖かった。
一気に明らかになる真相に鳥肌がたった。僕は気づかなかった。ミステリー読んでいる人は気づくかもしれないが・・・。
それがとてつもなく恐ろしい。
ただ最後の最後を「それ」で済ましているのは非常に残念だと思った。こういうのは逃げだと思う。読者の思う「一番怖いもの」に任せる、みたいな。そういうのは好きじゃない。
ただまぁ本編の主役が、出現に至るまでのクライマックスの描写だからそこを際立たせるためにあえて明確にしなかった、といえばそれまでなんですが・・・。
三津田信三先生の作品は「のぞきめ」しか読んだことが無い。あれもまあまあ面白かったので、また今度ちょくちょく掘ってみようと思う。
小池壮彦「住んではいけない!」:物件に関する実話ホラー集。
S香は小学四年生の問、近所の友達の家によく遊びに行った。p.89
S香はカスミの家で、よくドール・ハウスと人形を使った遊びをしていたのだが・・・(「ドール・ハウス」)
初出の本が2001年のため、書き方に古臭さや時代を感じるけど逆にそこがいいよ根的な実話怪談集。「アイ談新耳袋」的味も感じる。
特に印象に残ったのは、2つ。
まず「ドール・ハウス」。
其処で行われる「遊び」といい、結末といい、雰囲気といい、今まで読んだことない雰囲気。優しいけど不安。ふわふわだけど怖い。
最後に明かされる真相とさらに深まる謎も印象的。非常に好き。
もう一つは「岐阜の幽霊住宅騒動」。
岐阜の「幽霊マンション」についてである。どうやら色々起きて色々押し寄せて色々話題になったらしいとの旨。
この物件について、僕は前から知ってる。9月上旬にGyao!で配信されていた、「松原タニシと鈴木光司の怪奇夜行」という番組で鈴木光司(「リング」等の作者)が語っていた。全国から「霊能者」を名乗る人が集まってきてたらしい。もうそれ、実話版・映画「来る」では・・・?
中島らも「はなびえ」:目が不自由な梨恵子は、調香師を仕事にしていた。元カレ・泉に紹介された物件に引っ越すが・・・。
梨恵子「孤独の嫌いな女もいるんだわ。死ぬのさえ独りじゃ我慢できない、そんな女もいるんだわ」p.120
お洒落な一編。
起こる怪異は派手でスプラッターさながら、なのだけれども、上記の最後の梨恵子の言葉がそれらを全て一気に洒落めかす。
モダンな雰囲気、だけれども本書が書かれたのは1991年。そのため妙になんか昭和の香りも残っていて、バブルめいていて、良い。レトロバブルモダンな雰囲気が堪らない。「ゼスチャー」「シェリー酒」「ヴェランダ」「バスルーム」、海の近い高層マンション・・・。
同時代に書かれた他の短編も気になった。
髙橋克彦「幽霊屋敷」:不運の死を遂げた娘が、「出る」という物件に、私は足を踏み入れる。
私「お父さんだ。安心しろ」p.131
私「どうして欲しいんだ?」p.136
結婚して嫁いでいった一人娘の家が事故物件化している・・・そこに訪れた父親の物語である。主人公は必ず男性なのが高橋先生の作品の御約束。
そしてこの作品が・・・父親愛を感じる作品でとても泣かせるんだな。
娘は僕と同じ、28歳な訳ですよ。もう手から離れていい年なんです。それでも娘に何かあったとなると何かできないかと模索する・・・。たとえ娘が■■したという真相を知っても、愛しい娘には変わりない・・・。
娘・麻美と同じ年なのも相まって、ぼかぁ泣いたね。
麻美はきっと無念でたまらなかったろう、突然死した挙句死後も親に迷惑をかけて・・・・娘の気持ちに沿うともう永遠に泣けます。
父親を持つアラサー女全員に読んでもらいたい一篇。
ちなみに、髙橋克彦先生は直木賞受賞作でもある「緋い記憶」シリーズを読んだことがある。「前世の記憶」「蒼い記憶」。
物件ホラーに作品が選ばれているが、この方の作品は圧倒的に旅先ものが多い。だいたい主人公は40代以上。すーぐ東北に行く。そしてすーぐ故郷の記憶を思い出しながら怪異に巻き込まれがちなのである。
本作も言ってしまえば、生前の娘の記憶に囚われた男の彷徨である。物件自体の場所は「東京以外」と判明しているが明記されてない。が、まぁ多分高橋先生だから東北地方と思われる。仙台の郊外に一票。
ワンパターンではあるが、展開設定多種多様で飽きさせない。文章も非常に読み易い。ので、お勧め。というか僕も久々に高橋先生のホラー読みたくなってきた。
ただ僕が不満なのは、旅先の作品が圧倒的に多いのに「宿で死ぬ」で高橋先生の作品が選ばれていないことである。「ねじれた記憶」とかもう傑作だと思うのだけれど・・・。作家被りを避けたのであれば、両方に収録されている小池壮彦先生は???になる。
確かに本作も素晴らしい物件ホラーであるが、髙橋先生の作品はどちらかというと「宿で死ぬ」で読みたかった感がある。
でも本作も傑作。
だから露骨にえこひいきさせて貰うとぶっちゃけ両方で選んでほしかった。少なくとも「宿で死ぬ」に「異形コレクション グランドホテル」から2篇もってくるくらいなら・・・。
小松左京「くだんのはは」:戦争の終盤、主人公の少年とあるお屋敷に世話になることに。そこの女主人「おばさん」には病気の子がいるというが・・・?
おばさん「決してそんな事にはならないの。もうじき何も彼も終わります」p.160
既読。角川ホラー文庫の「霧が晴れた時」で読んだ。
なので再読なのですが・・・いやぁやっぱいいですね。もう家の雰囲気がプンプンでたまらない。畳、ふすま、豪勢な家、戦時中、静寂、そして常に落ち着いている「おばさん」・・・・。
物件ホラーといえばまぁ有名ですけど収録せざるを得ないよね。
多分現代日本小説の中の最高の屋敷じゃないかなぁ・・・・。綾辻先生の実家区間以外の館群や「屍人荘」を訪れたことが無いので何とも言えないですが。
そして結末の後味の悪さもいいんですよね。これがまた・・・。
実写化、してくんねぇかなぁ・・・。
「おばさん」は是非仲間由紀恵さんにやって頂きたい。父親はまぁ・・・香川照之とか?そして今の「私」は、藤原竜也もしくは桐谷健太で。最後目いっぱいに血走らせてスクリーンいっぱいに赤ん坊抱きながら発狂してほしいです。いかがでしょ。
平山夢明「倅解体」:定年間近(と思われる)夫婦は、無職で暴れる巨体の一人息子を、殺す計画をたてる。
私「もうおまえもおれも限界だ。殺るなら、まだ体力の残っている今のうちだ。これ以上、俺もおまえも歳をとってしまったら無理だ。そうなれば・・・・・・地獄だ・・・・・」p.178
僕が今まで読んできたホラー短編の中でいっちばん、怖かった短編です。
再読。展開知っているので怖くはないですが・・・やっぱりいいですね。滅茶苦茶好きです。
そして、初回では気付かなかった色々なモノが見えてくる。
家庭のことに関心を持っているつもりの夫。総てを背負うことに疲れ果てている妻。過干渉な母親無関心な父親+いじめと、典型的なルートを辿るべくして辿ったニート道。「お茶。なに飲みます」「鉄観音、熱く」p.179、随所にはさまれるお茶出しのシーン。何故妻のカズエが殺人に対して消極的なのか。そして、序盤のグロテスク。「私」の知らず知らずの冷酷さ。
実は息子は父親にそっくりであることについて。
自分にそっくりの息子を解体することは、暗に「私」を解体することと同意なのでは。
ところでカズエの、痣は何。
それでもやっぱり・・・初めて読んだ時と同じ、ずっと2階で行われていた悪夢のインパクトが半端ないですね。お前、日々そんな事してたのかっていう・・・。
そして衝撃のラスト直前の、クライマックスの昏さ。
ああ・・・本当に好き。
「ダイナー」「無垢の祈り」が実写化されるのであれば、この作品も実写化されて然るべきでは。「ダイナー」は読んだことないけど・・・。
・・・マジで、カズエはいいキャラしてますね。
カズエ「殴られるんだ。また殴られる・・・・・・。あなたは私を殴る・・・・・・力いっぱい。そして私はまた耳が、ぽわぁっとなる。そして骨がぎしぎしぎしぎし・・・・・・・。今日は二回目。薬を飲んだけれど。殴られてしまう。これから殴られる。今から殴られる」pp.185-186
皆川博子「U Bu Me」:田舎に引っ越したある女性作家からのメールが届く。六つの甕がある、古い農家だ。
深夜、人の気配のたえた病院の廊下を、胎児がへその緒をひきずって這っていた、という話をわたしに聞かせたのは、あなただったでしょうか。p.196
耽美系というかなんというか・・・う~んちょっと、シュール?まぁこうなるやろなぁ、と思ったらまさしくその通りに終わったのでちょっと肩透かしすら食らってる。
でも最後のささやき、あれはちょっと予想外でしたね。
家って人が住んでいないとたちまち荒れ果てるからね。そういう家があっても全然、おかしくないと僕は思うよ。
個人的に最後は触手が出てきたら嬉しかったなあ。そっちの方がエロ・・・耽美なので。
6つ子の名前、何でしょうねぇ・・・。
①一郎、二郎、三郎、四郎、五郎、六郎:シンプルに。
②愛、夢、希望、未来、光、太陽:逆にね。
③一彪我(タイガー)、二姫兎(フヒナ)、三雷雄音(サライオン)、四露蛇(ハピネス)、五莉蘭(ゴリラ)、六苦眼死(アナタ):DQN系。
④あい、まい、みー、まいん、ゆー、ゆあーず:苗字は夢水でおなしゃす
⑤ジャック、クイーン、キング、エース、ジョーカー、ロック:思いつかなかった
⑥おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松:手紙の書き手の年齢を推測すると多分旧世代は知っていると思う。
皆川先生はこういうアンソロジーの短編しか齧ったことが無いので、「開かせていただき光栄です」等著名な長い作品も読んでみたいですね。あと山尾悠子とかそのへんも。
日影丈吉「ひこばえ」:ふっと目に留まった一軒家。ガス会社の留守番の者が住んでいるというが・・・。
私「菱田のおくさんて、あんなに小さかったかねえ」p.218
「U Bu Me」同様、人を食べるおうちのお話である。わあ結構食欲旺盛だなあといった具合。元気。絶対朝ラーメンとかするタイプ。
だいたいの物件ホラーって部屋で昔死んだ人がバクバク住民を食べることが多いけど、「U Bu Me」と「ひこばえ」この2軒は家自体がバクバク住民を食べている。それが非常に興味深い。
皆川博子先生は1930年、そして日影先生は1908年生まれである。「事故物件」という概念が台頭したのは平成であって、それ以前はどっちかというと、家自体が人をパクパク食べるといったのが定説だったのかもしれない。
是非、昭和の事故物件チキチキ☆大食いチャンピオン大会をやっていただきたい。一番人を食べた物件はどこの物件だ!!??みたいな。
ちなみに、「ひこばえ」というのは芽の意味。最後に出てきた「青い物体」のことを指すのでしょうね。ということは、家に食いしん坊の自我が芽生えたのも最近、ということか。築40年50年たたないと自我はもてないということか。
小池真理子「夜顔」:病気がちで昔から友達がいない女子大生の私は、散歩がてらに出逢った一軒家の家族と懇意になる。
芳雄「みんなできみを待っていた。長い間、ずっと。ほんとだよ」p.261
小池真理子先生の怪談はいろんなアンソロジーに掲載されていますが、よく分かります。舞台が現代ながらも雰囲気はさながらしん・・・とした静寂に響くような感覚。寂しくて、悲しい。「怪談」。
今回も例にもれずそういった作品です。真相に何となく僕達は気づきながらも、気づかないふりをしていた。だって僕達読者も所詮、孤独なのだから・・・。
最後の結末が悲しい。
そして僕には、この結末は「不幸の手紙」式にも読める。僕が親しくなった人間はほんとに、全員、そこに、生きて、いる、のか・・・?
白くまぁるく咲く夜顔の群れ向うで誰かが、待ってる。
京極夏彦「鬼棲」:25歳の青年と、青年が相続した洋館にずっと住んでいる伯母の会話劇。
叔母「人だけが予感を持つのよ。というか、予感するから人なのよね。一番判り易いのは、恐怖ね」p.283
微妙。超微妙。全然刺さらなかった。
要するに、シュレディンガーの猫的小説である。
シュレディンガーの鬼。
扉を開ければ鬼がいるかもしれないいないかもしれない。
恐怖を僕達は予感し続ける。
微妙。超微妙。
そういう風に読者に投げかけて終わるの本当どうかと思う。哲学書じゃないんだぞ。ポエムじゃないんだぞ。僕は小説が読みたくてこの本を開いたんだよ。
そもそも京極夏彦の物件ホラーだったら、前述したように△の穴から女の子が覗く作品とか、なんか白くてもそもそした「成人」が出てくる作品とか、他にもいろいろあったろう。あと扉明けたら厭な子供が妻をブチ犯してる話とか。
まぁ最後の作品は有名すぎるから・・・除いたにしても、この作品だけセレクトに疑問が残る。
以上、概ね・・・満足したが、僕は一つだけこのアンソロジーに不満がある。
篠田節子「家鳴り」が収録されていないことだ。
家族愛、妻への愛が、家の崩壊を招くという、あたたかい悪夢のような作品である。
家、を主題とするのであればあの作品は絶対に収録するべきだと思う。
また、平山夢明先生や小池壮彦先生の作品は、すでに3冊出ている朝宮先生のアンソロジーで既出である。
四冊目のアンソロジーも入れると、ダブる作家はさらに増えると予測される。
そういった意味でも、既出の3冊の中で取り上げられていない篠田先生の作品をピックアップしてほしかった。
朝宮運河氏の最大の欠点は、読書量だと思う。
あまり積極的な読書家でない僕ですら、セレクションの幅の狭さを感じる。例えば「宿で死ぬ」では当たり前に小川洋子が出てきているが、多分圧倒的読書を重ねていればこの作品は選ばれなかったと思うのである。「トマトと満月」は確かに良作で怪談風味ではあれど、典型的小川洋子的作品であるため、多分アンソロジーに入れるのにベストな選択ではなかった。
そういった意味では遥かに東雅夫氏の方が優れている。近年刊行された「平成怪奇小説集」1,2は既読であるがそこでは知らない作家や作風等多く触れられた。本書でも確かに「若竹七海」という作家を知ることが出来たけれども、もっと、もっと、知らない作家を東先生のアンソロジーだとわさわさ触れられる感がある。「平成怪奇小説集」に小川洋子先生の作品も2巻冒頭に収録されていたが馴染んでいて、平成中期を象徴するのにふさわしく感じられた。
最近有名になって仕事も増えてきているようだが、もっと、もっと読んでほしい。もっともっともっともっと。
アンソロジストの仕事の真髄は、書くことではなく読むことではないのか?
読書に時間をうかうか割いていられない忙しい読者達に上質な読書を届けるために。
と思うのだけれども。
怪談アンソロジストというのが、東雅夫氏以降出ていないから注目されているのであって、このままでは失墜しかねないように思う。
SNSで最近はホラー豊作だ~と嬉しそうにしていたが、個人的のは昭和-平成中期の作品をもっと読んでほしい。東先生のアンソロジーは確かに読書量が多いんだけど若干個人誌の趣味に偏り過ぎている感も否めないので。
以上である。
おおむね満足。ただまぁ、福澤徹三先生を見つけられたという点では、「宿で死ぬ」の方が良かったかなぁ・・・。
でもまぁ、「宿で死ぬ」のように一冊のアンソロジーから二つの作品が出てくるというびっくりみたいなことが起きていないという点では評価できる一冊。
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LINKS
朝宮運河氏編纂のアンソロジー
「恐怖」も読んだけど感想はまた日がかなりあくことでしょう・・・。
その他。藤野可織とかも収録対象に入っていいと思うんだけどどうだかね。