小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

「CREA JUNE/JULY 2020 好きなものがあるっていいよね 偏愛のすすめ」-偏愛があなたを、あなたにする。-

 

あなたの「好き」を教えて。

 

CREA JUNE/JULY 2020 好きなものがあるっていいよね 偏愛のすすめ」(文芸春秋 2020年)の話をさせて下さい。

 

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【概要】

漫画、サンリオ、本、カメラ、パフェ、古着、コスメから始まり、

キノコ、段ボール、脚付きの器、カツカレーの食べ方等マニアックなところまで・・・。

 

それぞれのスペシャリストに

それぞれの偏愛を語ってもらった。

 

「好きなものがあるっていいよね 偏愛のすすめ」

 

【読むべき人】

・オタク趣味がある人

・偏愛するものがある人

ヴィレッジヴァンガードが好きな人

 

【感想】

クレアは初めて買う。

対象となる読者層が「主婦」のイメージが強く、

特集する内容も料理とかガーデニングとか生き方(根本はるみ系)とか、

ちょっと大人な内の印象。

あとちょっとなんかおしゃれで、制作側も読者側もQOL偏差値高そうで、なんか手に取りづらかった。

え、何。クレアって。

もう名前からしておしゃれじゃん。

え、出版社何処?集英社だっけ?それはジゼルか。

え?じゃあ角川春樹事務所とか?

ん・・・お・・・タイトルの下にローマ字書いてある・・・違うっぽいぞ・・・なんだ文化出版局あた・・・いや・・・bungeishunshu…え、ぶ、文芸春秋???

え、あの「なつフェス」とかのイベントに乗っからないから存在感が薄いけど数多くの文庫本を輩出し続けている手堅さと、文春のスクープの下品さの、二律背反で引き裂かれそうな思春期出版社、文芸思春期春秋????

まじ???え???まじ???隙間産業でこんなの出してるの???三栄書房がFUDGE刊行する感覚で???まじ???

それで今回偏愛とかいうおたく狙い撃ち特集???

買うわー。

 

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テディベア偏愛者は出てこないという、矛盾。

 

結論、結構面白かった。

 

偏愛のすすめ。

とタイトルにもあるように、

基本、偏愛の対象となるものを1-2ページで紹介するスタイル。

ちょくちょく中村倫也・明日海りお・川谷絵音岩井勇気等の有名人のインタビューがはさまり、そこでも「偏愛」について語ってもらっている。

中村倫也さんの偏愛は意外なものだった。てっきり動物とか恐竜とか魚とかそんなものについて熱く語るものかと思っていた。あとこのインタビューで興味持って、宣伝に掲載されてた映画も見た。

明日海りおさんは宝塚出身の方とのこと。まあ猫好きな人多いよね分かる。

川谷絵音(呼び捨て)の偏愛も意外。確かにその服のイメージが強い。

岩井勇気さんは、10の偏愛について語る。ツイッターをフォローしてる。いつの間にか、サブカル芸人という新たなジャンルの第一線で活躍する岩井の偏愛する10のものとは何か。王道の者から意外なもの、キモいもの、サブカル狙いすぎてちょっと引くものもあって、10。なかなか面白い3ページだと思う。レイアウトも好き。コンビニの商品がぬるっと入っているのも好き。

 

表紙には掲載されていない芸能人のページも充実。

かが屋写真が一枚一枚めちゃくちゃエモい。写真集だしたら売れるのではないか。

馬鹿よあなたは。「好きだったら面白いと思う」と言われたのがきっかけとありのままに語るのが案外一番面白い。

佐藤大樹最近の若手俳優は逆に普通の名前が増えてきていてよく分からない。

尾上右近でもこれも読めない。おがみみぎちか。

島﨑信長。これくらいがちょうどいい。あと顔面声優の中で一番好き。

 

こんな人がいるんだ。発見も多い。

例えば島津冬樹さん。ダンボールアーティスト」。職業だけ見るとやばい人一択なのだけれども、その作品を見るとイメージがガラッと変わる。ダンボールってこんなにおしゃれなんだ。こんなに可能性があったんだ。今まで知らなかった、商品化するダンボールのポテンシャル。

佐久間宜行さん。ゴッドタンの人で最近ラジオでちょくちょく日向坂をほめてくれる人、のイメージが強かった。けどドラマ・映画・漫画・ステージまで・・・あらゆるエンタメを享受する人の側面があったとは。そうだよなぁ、アウトプットにはインプットが絶対必要だもんなぁ。僕のインプットは結局寝かせて寝かせて結果腐臭漂っておりますが。くそ。

 

ちょっと意味が分からないニッチなレベルの偏愛があるのも良い。

「脚付きの器」。なんかお洒落に紹介しているけどなかなかマニアックだと思う。確かにきれいだけれども。

「ジュース研究」。ドリンクバーでの飲料開発のことである。なんかお洒落に紹介しているけどなかなかマニアックだと思う。こんなトピックも1ページがっつりかけて丁寧に紹介するクレアの懐の深さ。

 

偏愛、に即して付随するのは「愛してやまない 映画とドラマとそのおとも」

映画。インタビューしている人も挙げられる作品数もあんまり多くないけれど、ラッパーのR指定にインタビューしているのは驚いた。クレア意外と侮れない。

一番見たくなったのはトーク・トゥ・ハー。どこに着地するんだろう。愛って何なんだろう。

ドラマ。ネットフリックス、俳優、深夜ドラマ、韓国ドラマ・・・と結構どれも見たくなるようなトピックの切り方が上手いと思った。ドラマに興味がない僕でも見てみたいと思ったけれどもドラマに興味がない。

見たいと思った作品、強いて言うならば「放送禁止」シリーズ。

リアリティショーは・・・まあ・・・うん。

 

その後めくると、6ページ続くはなんかおしゃれなインテリアのページ。何段安打と思ってみれば全部ニトリ!?すげえなニトリ

田中圭中川大志のインタビュー。偏愛という個性的なトピックからのまさかのインタビューは王道の俳優二人かよと思った。ここはちょっとなんか変な人入れてほしかったな。偏愛・・・だから阿部サダヲとか。

髪の特集。薄毛だから助かる。ヘアエッセンスは買おうと思った。

コスメのトピック。全部高い・・・かと思ったらちょくちょくそうでもない・・けど高い。僕はどうもコスメに対する偏愛が欠如しているように思うから、もっと関心挙げていきたいのだけれどもうどれを買ったらいいのか何をすればいいのかもうよく分からない。助けて。

 

おわ・・・り、と見せかけて、結婚に関する別冊子が付録。さすが特別定価840円。特別定価。分厚い。

けど気づいたらなくしていた・・・。

私の結婚イズどこアンドいつ・・・。

 

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海外のモデルが表紙だと、いい意味で流行から疎外された感覚して好き。

 

以上である。

お洒落な雑誌、格が高い雑誌のイメージがあったけどそうでもなかった。

結構読みやすく面白かった。

この前読んだ、Oliveの大人版といったところか。

 

FUDGE感覚で買うと肩透かし食らう。

表紙おしゃれさと中身のミスマッチングを感じる。日本人モデルを表紙に起用してイメージを大幅に変えれば、売り上げも伸びるのかもしれない。今の売り上げ知らんけど。

また興味あるトピックだったら躊躇わず買ってしまおうと思う。

 

ちなみに僕の「偏愛」語るとしたら・・・「西洋美術」かなあ。

 

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LINKS

最近読んだ「Olive」復刻版。

tunabook03.hatenablog.com

 

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