小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

佐々木典士『ぼくたちは習慣で、できている。』-習慣とは、習慣にし続けようとすることである。-


自己啓発書は滅多に買わないようにしている。

よっぽどタイトルに惹かれないかぎりは。

佐々木典士『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス 2018年)の話をさせて下さい。



【概要】
努力を続けるために、
才能を取り戻すために。

●「意志が弱い」というのは本当か?
●「努力」と「我慢」の違いとは?
●「才能」は生まれつきのものか?

三日坊主を、これでもかと対策する!!
習慣を身に着ける50のステップ解説!!

帯より

【読むべき人】

・毎日だらだらしちゃう人
・時間を有効に活用したい人
・酒、たばこ等やめたいものがある人
・ランニング、朝活等はじめたいものがある人

【感想】
まぁ僕がこれを買ったのは言うまでもない。
ニートオブザニートの生活に終止符を打つためだ。
ニートはまぁ100歩譲ってよいとして、
履歴書に何も手を付けないのはいかがなものか。
一日中ベッドで横になっているのはいかがなものか。
これを読んだら何か生活をマシにする手掛かりがつかめるのではないかと期待し買ってみた。

内容は思ったより充実していた。
作者が元編集者というのもあって、
「マシュマロ・テスト」村上春樹の言葉、
また各章に用いられる格言等々
参考文献の数が凄い。
説得力が違う。
よくある、
筆者の経験頼りの日記に近い自己啓発書とは一線を画する。
右下に赤い字で「45万部突破!」の文字が見えるが、
筆者が多くの読者から支持を得られるのも頷ける。

文献をしっかり用いているからか、言葉が届くのか
勉強になる内容が多い。
詳しくは書けないが、以下簡単に概略&感想を。


1章 意志力は生まれつき決まってる?
筆者がなぜ習慣をテーマに本を書こうと思ったかのきっかけや、
習慣が重要する所以である人間の性質について書かれている。
「マシュマロ・テスト」という実験について書かれているのだが、面白い。

幼児の前にマシュマロを1つ置く。
そして2つの選択肢を提示する。

A.目の前のマシュマロを食べる
B.マシュマロを1食べずに、研究者が戻るまでの最長20分間、1人で待てればマシュマロが2個貰える

マシュマロの近くにはベルを置く。がまんできなくなればそれを鳴らして、食べることも可能。p.32


さて、ABどちらを選んだ園児が多いのか。
また園児達はどのような将来を歩んだのか。
是非本書を手に取って確かめてほしい。

章の最後に大事な内容が要約されているのも嬉しい。
「双極割引」という言葉は是非覚えておきたい。

2章 習慣とは何か?
人体の構造を踏まえて、習慣について解説する。
「ぼくたちは、ぼくたちの王様では残念ながらない」p.81
この言葉が衝撃だった。

また、後半においてはビル・ゲイツ等の富豪が働き続ける理由や、
何故ランニングをする人はランニングを続けられるのかといったことに言及している。

「習慣を身に着けることは、意志力を鍛え、誘惑を絶てるようになることなどではない。自分が感じられる「報酬」と「場即」を書き換えるということ。」p.154



3章 習慣を身に着けるための50のステップ
本作のメインディッシュである。
習慣をつけるために行うべきステップが50に分けて書かれている。

前半は、「やめる」について。
筆者の断酒経験をもとにしている。
後半は、心持ち。
習慣を身に着ける際に大事な心構えについて。

「習慣とは、習慣にし続けようとすることである。」p.272

4章 ぼくたちは習慣で、できている。
3章を踏まえたうえで、
読者が関心を抱く話題について言及。
「努力と我慢の違いは?」
「才能とは実在するのか?」
「常に不安な気持ちはどうすればいいのか?」

今まで書かれてきた習慣をもとに、答えを提示する。
本書の説得力が格段に上がる章でもある。

ちなみに、筆者は前作ミニマリストの本で大ヒットを飛ばしているが、
今作ではミニマリスト」を推奨するような文面は一切見当たらなかった。
前作の内容について書かれている部分も全くない。
そこが僕は好感が持てた。


梟書房でした。

以上である。
今年出た本というのもあって、内容は極力最低限に抑えたつもりだ。
冬あたり・・・多分就職かバイトをしている時期にもう一度読みたい。

とりあえず僕がはじめたことは、日記の再開。
そしてそのあとは電気を消すこと。
おかげでスマホで夜明かし・・・ってことは少なくなった。
でもスマホはな・・・ちょっとした麻薬に近いからな・・・。
この本でスマホに対抗したい。

ちなみに。
自己啓発書。
僕は素直なのでうっかりするとついつい買ってしまう。
買って読んだからといって身に就いたというわけではないのに・・・。
返し読みはちょくちょくしているけれど・・・うーむ。どうなんだろう。どうなんだろうか。
買いすぎにはくれぐれも気を付けたいジャンルではあるよね。うん。