この女、クズ!!!
映画「後妻業の女」(監督:鶴橋康夫 配給:東宝 制作:ROBOT 主演:大竹しのぶ)の話をさせて下さい。
後妻業とは:資産家の年寄りを狙い、結婚し、遺産をまんまと頂く仕事。

【あらすじ】
武内小夜子(大竹しのぶ)は
結婚相談所社長・柏木(豊川悦司)とまんまと手を組み
順調に数々の年寄りから遺産をぶんだくっていた。
9人目の夫となる中瀬(津川正彦)の最期をあっさり見届け、
10人目(笑福亭鶴瓶)に手を出していたところ、
中瀬の娘、朋美(尾野真千子)が探偵・本多(永瀬正敏)を雇い、
ぶんだくられた遺産を取り戻そうと奔走し始めて・・・?
大阪を舞台に広げる下品!悪女!ゲス!映画!!
鶴瓶の下半身見た小夜子の一言。
「通天閣やない、スカイツリーやわ〜!」
【見るべき人】
・ゲス、サイコパスな映画を見たい人
・女!!そして金!!が見たい人
・カッコいい探偵ものが見たい人
・後妻業、という言葉が気になる人
【感想】
おー。
まぁまぁ面白かったかな。
ただ2時間ごえはちょっと・・・しんどいかも。
演者:★★★★☆
主演の大竹しのぶ初め、
基本的に合ってるし演技がいい人が多かった。
以下、簡単に。
武内小夜子:大竹しのぶ
くっそ良かった。
ひょいひょい鞍替えする下品クソ女っぷりの演技は見事。
ってかもう喋り方が超下品。
もう何度この顔殴ったろか!!思ったことか。
金スマに出てうるうるしてるのがうさん臭く見えたくらい。
個人的には、海をバックに白いワンピース、「いい女ぶる」演技が良かったなぁ。
クソみたいなぶりっ子感がでてて、めっちゃ良かった。
さんまの元妻ってイメージだけど、凄い女優なんだなぁ まぐを
柏木亨:豊川悦司
めっちゃ背がたかぁ・・・!!!って感じだけど、
まぁ十分成金だったわ。
しのぶさん同様喋り方がもう下品なんすよね。
あと女の抱き方も金の持ち方も下品で良かったわ。
同じサングラスでも、朝ドラで漫画家してるとは全く思えない。
ちなみに、
とよかわえつじ じゃなくて えつしなんだなぁ まぐを
中瀬耕三:津川雅彦
あの大物がよくもまぁこんなぽっくり死ぬ様を見ると、
うふふふと。思わず吹き出す。
小夜子の腕の良さが引き立つ、というか。
僅かに残る性欲じじいぷりが良かったなぁ。
特に小夜子の尻を触るとこ。
中瀬朋美:尾野真千子
気が強い感じが前面に出てて良い。
正義感強い感じがもうぷんぷん、ぷんぷん。
案外こういう目立たない顔立ちの女優さんが一番映画映えするよね。
西木尚子:長谷川京子
イマイチだったかなぁ・・・。
世間知らずの主婦、っていう役割なのに
長谷川京子の太眉が変な知性を漂わせてて、
ミスマッチ感が一番強かった。
演技も不自然。喋り方もただの長谷川さん、て感じ。
宮崎あおいとかのが良かったのでは。
三好繭美:水川あさみ
水川さん特有のいけしゃあしゃあ感のする口調が、
金大好きなホステスとマッチしていて良かった。
岸上博司:風間俊介
「マツコの知らない世界」であんなに楽しそうにディズニー語ってたのに・・・。
あの風間きゅんはどこへ・・・・。
守屋達朗:松尾諭
喋り方からしてモテない男感が漂ってていい感じだった。
どだばた走り回る感じもチャーミング。
今作で一番かわいかったんじゃないか。
舟山義春:笑福亭鶴瓶
豹変するところが良かったなぁ。
「家族に乾杯」とか「麦茶」とかの鶴瓶さんではなく、
昔テレビで下半身ボロンした鶴瓶さんだったわ。
杉村理沙:樋井明日香
今作で一番体張っていた印象。
おっぱいボロンしたときは・・・やりおる。
この子、可愛い顔してやりおる。
かたちいいびーちくでうらやましいなあ まぐを
本多芳則:永瀬正敏
後半の主役、なんだけどまぁめっちゃカッコいい。
なんでだろ。なんでこんなカッコいいんだ。
顔とか全然普通なのに、佇まいがカッコいいんだよなぁ・・・。
ジョークをひょうひょうという感じだとか。
特に病院のシーンは良かった。
ちなみに永瀬さんの元妻って小泉今日子さんなんですね。
小泉さんもあの佇まいにぐっときていやーんしたのかしら。しらしら。
割と良い役者が多かった。
長谷川京子はちょっと・・・浮いてたな。

割とうまくかけたと思う。
演出:★★★☆☆
ただ残念なのが、
今作本当、終始何言ってるかわかんないんすよ。
みんなぼそぼそ喋るわけです。
特に柏木と本多が。
もっと、声張らせなかったのか、
てか聞こえるようにしなかったのか。
そこが本当悔やまれる。
音楽はかなり良かったなぁ。
ダイナミックで大げさな音楽が多くて、
そこが下品さに拍車をかけていて良い。
特に終盤のスーツケースの音楽はなんか笑っちゃった。
あとおっぱいありがとう!!
出すタイミングが、エロかったね。
特に運転手の視線があるなかで、ってのが。
ストーリー:★★★★☆
良かったと思う。
けど、演出にも書いた通り「ぼそぼそ喋る」シーンが多かったから、
詳しいところはよくわかんなかった。
もっとはきはき喋らせてほしい。いやマジ。
ストーリー自体は、
僕自身が無縁の立場にあるからか響くものはなかったけれど、
まぁまぁ面白く見れたかな。
特に後半は、探偵・本多の活躍にワクテカしながら見てた。
けれど、全体通してみた時に、
起承転結がはっきりしていないからかなんなのか、
どうもだらだらした印象を受ける。
「転」、がどうもよくわからなかった。
強いて言うならば終盤の終盤の小夜子側が追い詰められるところか。
そこまでの「承」が長くて長くて・・・。
もっと時間短くして、
起承転結のバランスを上手くとれれば良い映画になったと思う。
正直その・・・期待したほどではなかったから。
多分、主演が大竹しのぶじゃなかったら凡作以下に成り下がっていたのはないか。
以上である。
大竹しのぶの顔面助走つけて殴りたい演技がかなり良かった。
他にも良い演技する俳優が多かったが、
どうもストーリーが冴えない。
あと何言ってるのかいまひとつ聞こえない。
惜しい映画。
期待したほどでは、なかったかな。
***
20190906 一部訂正しました