小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

矢部太郎『大家さんと僕』-ゆるやかな日常に、ふふっ-


矢部太郎『大家さんと僕』(新潮社 2017年)の話をさせて下さい。



【あらすじ】
いまいち売れない芸人カラテカ・矢部(アラフォー)が
引っ越してきたのは、新宿区にある2階。
その1階には大家さん(8×歳)が住まわれていて・・・。

大家さんと僕(矢部)の、ほのぼの日常記。

【読むべき人】

・癒されたい人
おじいちゃんおばあちゃんを大切にしたい人
・おじいちゃんおばあちゃんと一緒に生活している人
・老後まで素敵に生きたい。

【感想】

母親の漫画です。
リビングでだらだら読みましたが・・・
すっごいいい漫画ですね。

大家さんが80半ばなのですが、
若い頃のお話とかいっぱいしてくれるんですよ。
その1つ1つが丁寧で大切で美しい。
人生って素晴らしいんだなって思えるような。
・・・まぁ僕ニートなんですけど。

作者は芸人さんです。
カラテカの矢部、っていうすっごいほっそいがりっがりの爪楊枝みたいな芸人さんがいるんです。
面白いかどうかはともかく
いい人なんだろうなーとは思ってたんですが、いやはや。
彼の優しい性格がにじみでるような作品。
ていうか、大家さんといいのちゃんといい相方といい、
いい人のもとにはいい人が集まるんだぁ・・・まぐを

大家さんも、なんかすごい素敵なんですよね。
80超えてもタクシーで伊勢丹行っちゃうみたいな。
伊勢丹の人初め、近所の人や幼馴染、甥っこ、諸々。
やっぱ、いい人のもとにはいい人が集まるんだぁ・・・まぐを



絵もへたなんですけど、上手いですね。
構図とか人物鵜の似顔絵とかめっちゃセンスあるんですよね。
あと漫画は上手い。間違いなく。
4コマ、めっちゃセンスあるんですよ。
そういう4コマ目持ってくるか、みたいな。
意外な展開はないんだけど、
しみじみします。
しみじみした矢部さんの心がしみじみ伝わってきます。
しじみ
しじみの味噌汁。

調べると父親が絵本作家のようで・・・
その受け継いだ血っていうのもあるんでしょうが、
センスありますね。うらやましい。

あと、この漫画は高齢者との暮らしの一つの理想形なんだと思います。
そりゃぁ、実際は、
こんな矢部さんのように青年全員がいい人というわけではない。
ましてや、大家さんのように老人全員がいい人というわけではない。
でも、高齢者と暮らす時の楽しみや良さ、
実りのある日々
この漫画に詰まっている気がするのです。
高齢者を大切にしながら充実した日々を送る。
そういったことができるんだよ、

っていうのを感じるのです。
高齢者と暮らす方にこそ、読んでもらいたい漫画ですね。

以上です。
人の好さが伝わってくるー、センスあるー、
そして読んだ後ふと自分の身の回りのお年寄りを大切にしようって、
心から思える。
そんな素晴らしい漫画作品でした。
読めて良かったですし、
ありとあらゆる人におススメしたいですね。