小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

「MORE 6月号」-洗練されたメディアで、洗練されたキュートを-


雑誌ほど効率の良いメディアはない。
断言しよう。


『MORE 2018年 6月号』(集英社 2018年)の話をさせて下さい。


表紙は髪の毛を染めた有村架純ちゃん

【読むべき人】
・OL
・身だしなみ、おしゃれに関心のある22〜29歳の女性
・雑誌読まなきゃとは思うけど何を読んだらいいのかわからない人
・人と違う着こなしがしたい人

【感想】
中学2年生の頃母親が「ピチ☆レモン」買って来た時から、Seventeen」「mini」「an・an」と順当に雑誌を手に取り読んできた僕であるが、
大学卒業後はもっぱらMOREっ子である。

何故MOREか。
対象年齢・購買層もろもろを抜きにして、理由は大きくわけて4つ。
今月号の感想を絡めつつ

1.ページ
MOREはどのページを開いても、可愛い。

まずフォントが綺麗。
明朝体」がない。本当雑誌にあるとあるとダサく・ばばくさく見えるんだけど、もうこれがない地点でかなり評価できるる。宝島社「steady.」や講談社「with」等ででかでかと使っているのをよく見かけるんですが、やめろ。使うのを今すぐやめろ。
少し太めのゴシックで読み易く、かつ洗練されたフォントが並んでいるのでまずそこが素晴らしい。
そして、写真。いわゆるちょっと「写真集」的な写真が多いのも特徴で、ページにもよりますが背景をガッツリ写してて素敵。
背景が多いのは「見栄えがよい」だけではなく、読者がコーデを使うイメージもつかみやすいので、実用的なんだな。

そして、デザイン。
本当MOREはここが優秀。
どのページ見ても「ダサい」ページがないんですよ。特にファッション。
今月号で言えば感度スしたのは「ワンツーコーデが見違える50の方法、知ってる?」(pp.46-55)、「365日、GUCCIに恋して」(pp.56-61)
「ワンツー50コーデ」。
特にpp.54-55は、大胆な写真の小カットと全部モデルと背景を統一することで、10枚というものすごい数が使われているのですがうるさい感じが全くしない。
数字のいれかたもお洒落。41と48だけ色を変えることで自然なニュアンスを演出している。
「365日GUCCIは、赤と白のコントラストが印象的。
特にpp.60-61の下半分を全く写さない大胆なカットはぐっとくる。GUCCIの印象を深く残るし、下方にある購買意欲をそそるコピーに目が行くようになっている。
この特集は所謂「広告ページ」にあたるんだけどそういう匂いを全く感じさせないくらい巧妙に作られてていい。
多分6ページも出したGUCCIのおかげってのもあるんでしょうが、それでもすごい素敵なページ。
この2つの特集は是非本屋で見本を立ち読みしてほしい。
MOREの洗練さが一目でわかるページ。

2.ファッション。
プロのスタイリストが集まってコーデを作ってるんだから、当たり前といえば当たり前。
それでも見ると意外とダサいコーデが多い雑誌もあるんだけれども。
でもMOREは数ある雑誌の中でも特に洗練されている。
スタンダード、+個性が光るコーデが多い。お洒落。
あくまでベースがスタンダードなものが多いので、読者のOLでも取り入れやすいのも好印象。
看板スタイリストである石上美津江さんは本当「スタンダード+個性」の配合が見事。
有村架純 大人カジュアルはじめます。」(pp.20-23)ではその手腕が見事に発揮されているので是非読んでほしい。30への階段を一歩歩み始めた有村架純の魅力を再発見できるはず。



今月号の付録。
つかおっかな。



3.特集

一つ一つの特集がよく練られて作られているなーと僕は思う。
例えば、先月4月に発売される号では大学卒業したらMORE!!と掲げ、「新入社員メイク」等の特集が組まれている。
ここまでは普通。案外この普通が出来てない。読者を増やす絶好の機会である4月をないがしろにしている雑誌が多い。
刮目すべくは今月の特集。「“きれいめ前提”私たちのプチプラ服!」。貯えがないけどせっかくの新生活に向けて私服を新調したい!!新入社員の心にぐさっと刺さる特集
この連続性が素晴らしいと思った。文字を目にした瞬間スタンディングオベーションしちゃいそうだった。
勿論「オフィスカジュアルの始め方」と新入社員必見の特集も組まれている。
そして新入社員がまんまと4月5月と買えば・・・もちろん6月も、買うだろう。
きちんと標的を逃さない特集を組んでいる。と僕はまぁ感心した。

また、ここ最近はインタビューの人選も素晴らしい。
特に今月の浅田真央山田孝之〜仕事を語る〜」。
前者はツアーを控えているというのもあるが、恐らく同世代の読者が多いと考えたんだろう、
後者は俳優業以外に様々な活動をしているから関心高い人が多いと捉えて特集したんだろう、
どちらも読み応えもある良い特集。
こういう単なる、上っ面だけの時事に流されない人選が良い。
ちなみに先月はムロツヨシ来月は村上虹郎等。そこくるかー感が気持ちいい。
あーあと、今月号はこの特集もぐっときた。「召しませ♪レディなパフェ」。インスタ映え・・・だけでなく単に「ちょっと気になる」女子の食べ物をうまくフィーチャーしてるなぁと思いました、まる。
ちなみに、貯金やマナーなど実践的な特集が多いのは「with」ですが、ファッション・ビューティは圧倒的に「MORE
」がおススメ。


4.モデル
MOREは現在8人モデルがいるんだけれども、見事に被らせていない。
近年のキングオブモデル・佐藤栞里筆頭に、その下につくボーイッシュ/クール・内田理央ガーリー/セクシー・岸本セシル
他にも童顔なオトナ・篠田麻里子ニュアンスが深い個性的黒髪・比留川游ロマンティックで甘め・逢沢りなZARA系のがつんとクール・土屋巴瑞季新卒らしさをなんとなく感じる純粋黒髪・唐田えりか
文字だけでは伝わらない。継続的に読まないとわかんない。
8人と比較的少ない人数のためモデル全員の顔と名前が自然と一致するのもポイントが高い。
ちなみに、佐藤栞里ちゃんの掲載ページ、是非一度見て。テレビで屈託なく笑う彼女もいいんだけど、やっぱり本領発揮するのはモデル。顔のパーツが大きいからか、表情映えがすごい。
現在様々な雑誌にでているが、その凄さは誌面でしかわからない。

以上である。
MOREは誌面・モデル・ファッション・特集等々どこから見てもポイントが高い雑誌。
だから僕は毎号買っているんだよ。
そんな感じ。
今月号の感想・・・・というよりはMORE愛の話になってしまったがまぁそこはいいとする。

ちなみに、僕はここ数年声を大にして言いたいことがある。
女子よ、雑誌を読め。
よく「サイトとかインスタとかでコーデ見る」と聞くけれども、あほかと。
そういうのを特集しているのはたいていが素人であり、且つプロであっても無料で見れる範囲は情報量が少ない場合が多い。
雑誌は、600-700円支払えばプロのスタイリストが厳選した特集・プロのカメラマンが撮った写真・プロの編集者が考える特集が読めるのだ。
しかもページ数は限られているから、十分な量・一定量・今現在のおしゃれに必要最低限な量だけ摂取できる。
要するに、安価で凄い精度の高い情報が十分に摂取できる。それが雑誌。
情報量がはびこるからこそ、プロの厳選した情報集合媒体・ZASSHIが必要なのではないか。
雑誌ほど効率の良いメディアはない。
断言しよう。