小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

宮原るり『僕らはみんな河合荘11』-最初から最後まで最高に、僕らはみんな河合荘-


完結。
でも心の中に、ずっと。

宮原るり僕らはみんな河合荘11(完結)』(少年画報社 2018年)の話をさせて下さい。



【あらすじ】
●これまで
親の転勤により高校入学と同時に夢の一人暮らしをすることになった男子高校生・宇佐。
下宿先の河合荘には読書好きの美少女ショートカット・律先輩
と、
三十路手前独身女・麻弓さん
あざとい💛女子大生・彩花
どM自称作家・シロさん
超絶残念な住民達が住んでいて・・・甘ずっぱい!ときめきど下ネタ青春ライフ💛


ちなみに、1-9の記事と10の記事はこちら。
宮原るり『僕らはみんな河合荘1-9』
宮原るり『僕らはみんな河合荘10』

●今巻
河合荘を一番初めに出ると告げたのは、
まさかのシロさんだった・・・・。
「は?何言ってんだシロ。下半身の話じゃねーから」p.3
動揺を隠せない真弓さんは・・・!?

一方、
進学とともに河合荘を出るか否かですれ違いが起きた、
宇佐律ちゃんカップル(仮)。
果たして・・・!?

その後を描いた番外編3編も収録。
大団円の最終巻!

【読むべき人】
キュンキュンしたい人
下ネタが好きな人
フルーツバスケットのような心の機微が描かれた漫画読みたい人
最初から最後まで最高の漫画を読みたい人


1巻。表情がまだ乏しい。けど

【感想】
あ〜読み終えちゃったよ。
読み終えちゃったよぉぉおおっっっ!!!!!
一番楽しみに買っていた青年漫画ではあるので・・・
複雑な気持ち。
でもしっかり丁寧に完結しているから・・・
最後まで最高の漫画だったから・・・
うう。
それでも・・・それでもぉぉおおおお!!!!

この漫画の何が素晴らしいって、
下ネタのキレもそうなんですけど、
なんつっても、キャラクターの心の機微を大事にしてるとこなんすよね。
ストーリーありきのキャラクターじゃなくて、
一人ひとりのキャラクターがしっかり考えた末の行動で、
話が動いているというかなんというか。
そういう、
良質な少女漫画絶対約束が守られている土台があるからこそ、
下ネタのキレが際立つわけで・・・。

名作たりうる所以。

イラストも素晴らしい。
10巻がどう考えても宇佐と手を繋いでいる律だったので、
11巻は宇佐の一人野郎表紙だったら若干いやだなぁ・・・
と思ってたんだけど
そういうこともなく、良かったです。
1ページ目、2ページ目のイラストもいいっすねー。
ぺらりとめくるとまぁそうだよね。
見てるわな。
で、その裏。
ちょっと・・・うるっときちゃった。


こうなって。

以下簡潔に、各話の感想を。
※微量なネタバレ注意

第1話
衝撃を受けた真弓さんが主人公のお話。
なんかシロさんがめっちゃいいこと言ってるんですけど、
名言・名シーンある重要回だと思うんすけど、
終盤の真弓さんの姿に全部もってかれるんすよね。
覚えてない。何言ったか全く覚えてない。
真弓さんが本音を吐露する場面にページ割いていたのがよかったなぁ。
「ごめんね」p.9

第2話

ああー。
最終巻ならではのゲームをする回っすね。
いらない知識がどんどん身につくぜ。
でも、本当色々あったなぁ・・・・。
あんなことー、こんなことー、あーったでしょーってね。
ちょっと・・・懐かしく感じる。
まぁまとめて再読したのつい最近なんで本当「ちょっと」なんすけど。
でも、彼らにとってはとうとい唯一無二の穏やかな、
2年
だったと、思うと。
ちなみに、シロさんと真弓さんを安易にくっつけないのが、
名作だなぁ・・・と思いました。
いやまぁくっついてるんですけど、くっついてない。
「おいてく側のくせになんで傷心ぶってるんですか?」p.28

最終話
ああああああああああ!!!!
終わっちゃったよぅうううううう!!!!!!!!!!!!

きゅんきゅん、通り越して
ぎゅんぎゅんいやギンギンを味わえます。
後、
ふ、と、
佳子さんが管理人としての気持ちをつげるシーンがいい。
そうか・・・。
そういう意図があってここがあったんだね。
「ぼくらはみんな」河合荘
タイトルの前半の意味がわかるシーン。
「実はね 私もそう思うの」p.80

番外編第1話
顔面塗装工事に定評のある、
みんなだいすき!彩花ちゃん!!の話。
あの、森コン回で出て来た女上司でてくるのは何気に嬉しい。
あと、最終回から約1年後の話なんですが、
彩花の髪型が・・・・大人っぽくなってりゅ。
宇佐君もチェリーのくせにかっこよくなって。チェリーのくせに。
そうだよなぁ・・・1年たったら人って変わるんだよなぁ・・・。
うーむ。
「村のゆるキャラ『しいたくん』です」p.110
そういう問題か。

番外編第2話
真弓さんの親友、愛美のお話。
完璧主義者、高スペック、優等生ならではの悩みを上手に切り取った回。
まぁ・・・
目の前であんな感じだったら誰だってムカつくわな。
嫉妬するわな。
僕もするわ。
「私 やっぱり理想が高いみたい」p.159

番外編第3話
律と宇佐の、さらにそれからを描いた話。
城しづる『正しい後悔のしかた』
タイトルにちなんだ話。
なんだけど、
まさかのあの人が主人公。
パーマあてとる・・・。
てか、大学生の律ぐうぐう&ぐうかわなんですけど。
どうしたらいいの。
どうしたら、いいの!!!

「うんっ 大好き」p.182
ホワハッ!!!!!!!!

ホワハッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

そして最後に最後・・・
ふふっ。


こう。あー。最高かよ!!!

以上である。
最初から最後まで最高だったぜ。
実はこういう漫画、なかなかないからね・・・。

ちなみに、カバー裏では真弓さん衝撃の発言しております。
お!!
お!!??

あー。
終わったのが本当もう切ない。
でも、一番いいところで終われた気もするんですよね。
これ以上やることがない、というかなんというか。
変に長引かせなかった、
少年画報社の編集さんも素晴らしいと思います。

宮原るり先生の次回作、楽しみにしてます。
できればまた少年画報社で出してほしいなぁ。

あと読んで思ったのは、
変化を恐れちゃいけないなって。
今僕ひとのプーさんやってるんですけど、
ひとのひとさんに戻るのを恐れている部分あるんですよね。
変化するのは怖いこと。
でも変化するのは生きること。

あ、あとあともちろん、来月でるコレクションブック『入居の手引き』も買うよ!!
当たり前田のクラッカー。


ははは。(笑)

はい。
以上です。