小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

「BRUTUS no.933」-プロデューサーさん、ブルータスですよ!!ブルータス!!-

 

 

 

 

一目で見て涙腺が緩む表紙って、初めてでした。

 

 

BRUTUS no.933」(マガジンハウス 2021年)の話をさせて下さい。

 

 

 

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【概要】

2005年7月、わずか10名のアイドルとともにアーケードゲームとして生まれたアイドルマスター』。その後、家庭用ゲーム機やスマホへ舞台を移しながら、現在では総勢300名以上のアイドルとアイドルマスター』『シンデレラガールズ』『ミリオンライブ!』『SideM』『シャイニーカラーズ』の5ブランドを展開する巨大コンテンツへと成長した。

そして今回、節目となる15周年を機に、BRUTUSアイマスの現在地を記録すべく特集を組むことに。

p.31より

 

アイドルマスター15年史からはじまってキャラクター紹介、インタビュー記事、4コマ、実際のプロデューサーのプレイレポート、著名Pへのインタビュー、ライブのセットリスト組⇒音楽のプロによる評論等々・・・

アイドルマスター好き、もしくはアイドルマスター好きだった人なら絶対十分に十分に楽しめる!!

 

今のアイドルマスター愛する人

過去のアイドルマスター愛する人

未来のアイドルマスター愛する人

 

近い将来、アイドルマスターを語る際に本書は見逃すことのできない一冊となるだろう。

1億2000万人のプロデューサーさんへ、

「ブルータスですよ!ブルータス!」

 

【読むべき人】

・P

アイドルマスターが好きだった人、Pだった人

アイドルマスターに少しでも関心がある人

 

【警戒すべき人】

ラブライバー読むとPになりアイデンティティが失われ存在が消失する可能性があるため

 

 

 

 

 

 

【感想】

いやあ・・・めっちゃくそよかった。

コンビニでこの表紙を見かけたときは「ええ!?BRUTUSアイドルマスター!?アイドルマスターBRUTUS!?」と驚いたものだけれども、その中身はまあさすがBRUTUS、長年様々なコンテンツを雑誌に落とし込んできた手腕がある訳で、最高でしたよ。最高。

特につっまんねえ評論ばっかり掲載するような作りではなかったのが良かったですね。BRUTUSといえば、漫画や読書特集だと、「知識人におススメを、インタビューしてみたよ~(野田クリスタル風)」だけで終わることが多いんですよね。だから僕は雑誌が組む本・読書特集がいくら好きと言えどBRUTUSの本特集は好きではないのですけど。

だからアイドルマスターなら、バンダイコナミの偉い人や著名人P,声優へのインタビューだけなのかな~と思ってたら「いやそれじゃつまんないでしょ!!!(村上風)」と、あらゆる角度からの特集が組まれていて良かった。

 

 

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今のウォークマンに入っているアイマスのCD。ウォークマンの機種変更などにより何回かリセットされているが、全盛期は50枚くらいアルバムやラシングルやらが入ってた。

雪歩の「Cosmos,cosumos」と「オーバーマスター」だけは昔の声帯のがいいと思う。

 

特に良かったの「ライブのセットリストを考える」企画。

まあ著名人大好きBRUTUS、そこは外せないのでアイドルマスターの著名人」集めてセトリ会議させるわけなんですけど・・・、そのセトリを更に「音楽・詩の著名人」に持っていって評論させているのが良かった。

セトリを組ませるところまでは、誰でも思いつくことだと思うんですよね。

でもそれをまた別の著名人に持って行って「どうですかね?」というのはもう常人の思考じゃないですよ。やんばいですよ。凄いと思った。

 

あと歴史。15年史が語られているのだけれども、「美希・貴音・響が本格的に合流したのはいつなのか」「なぜファンがPと名乗るようになったのか」「シンデレラマスター・ミリオンライブ!・SideM・シャイニーカラーズの特色と詳細」「円盤・ゲームがいつ出たのか」・・・等々がずらっと見られてこれは便利。

シャイニーカラーズがもうすぐ3周年迎えようとしてて草生えますよ。

そしてシンデレラガールズが10周年迎えようとして手本当草生えますよ・・・え10年、え・・・10・・・年?アイマスから僅か5年後で稼働していたのか・・・お前・・・。

もうこの特集だけでも1000円の価値はある。

 

あと、著名Pのインタビューもあるんですけどここで「著名度<P度(プロデューサー度)」になっているのが最高ですね。一番初めに紹介されているPが松崎克俊P(お笑い芸人)ですからね。誰だお前。いやまじで見たことあるけど誰だお前。(お笑いコンビ「やさしい雨」の一人だった。そして検索して「やさしい雨」の解散を知る。ちょくちょく見てたけど、ロッチはじめも団体蒸す大自然見取り図R指定等々濃ゆい天パーロン毛枠は今芸能界でめっちゃ飽和して争い激しいですからね。仕方ないですね。)

ここで推し・・・違う、プロデュースしているアイドルについて語っているんですが、まさかここで服部瞳子の名前が挙がるとは・・・このプロレスラーガチだ、ガチすぎる!好きな曲で音無小鳥の「空」「華」「光」「幸」の四部作」と挙がるとか・・・この元宝塚ガチだガチすぎる・・・!そして課金額が当たり前のようにほとんど3桁万円越えている・・・!根本凪Pの「NintendoSwitch本体とソフトが買えるくらい」の課金が実質無課金に見えるなんだこのトリックアート・・・!そして今気づいたけれど根本凪P」のように各界著名人の最後にPをつけているのがたまんねぇ・・・!そしてダヴィンチ恐山とBRUTUSの癒着とまんねぇなおい・・・!お前漫画特集にも出ていたじゃないか!!!

最高です。

 

 

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そしてなんといっても・・・表紙。表紙ですね。

真ん中見て下さい。この眼鏡かけている女の子誰だかわかりますか?そうです。律子です。分かりますか?皆さん。そうです律子。

あ・き・づ・き・り・つ・こ!秋月律子です!

もうね、僕この表紙見た途端涙出たんですよ。

秋月律子といったら、それははるか昔xboXで「アイドルマスター2」が出る時に、プロデュース対象から外れちゃった娘なんですよね。一時期765のなかでも万年不人気と呼ばれたりして・・・。

でもその彼女がですよ、15年目でBRUTUSの、表紙の、センターを、飾っているわけですよ!!!これ本当凄くないですか?

いや、この表紙は投票によって決められたらしいんですよ。ただの人気投票ではなくBRUTUSアンバサダーとして誰がふさわしいか?」そこで上がった各コンテンツの一位が出てきたわけです。

僕も、アイドルマスターの13人のなかでBRUTUSと組むなら絶対律子だと思います。アイドルとしてはもちろんマネージャーとしての社会人的一面も持っているし、しっかりしているからアイドルマスターの紹介をしっかりしてくれそうだし・・・。

もうね、あの時からしたら本当考えられないんですよ。律子がこんな大雑誌の表紙でセンターって。もうね、本当・・・本当・・・ううっ。

担当でない僕ですらこんなに涙腺にきたわけですから、律子担当Pは息してるんですかね?表紙見た途端泣いて過呼吸で倒れて死んだりしてませんかね?生きてますか?

あと・・・天ケ瀬冬馬アツいですね本当。冬馬達のユニットが発表された時は大ブーイングで一時期存在すら危ぶまれたのに、いまやこんなに大きくなって・・・SideMという大きな看板を背負う存在になっている。

凄くこう、過去を齧ったことがある人ならもうぐっときちゃう表紙なんじゃないですかね。これは。

 

 

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そして表紙だけでなく5人へのインタビューも勿論当たり前のようにあるのが素晴らしい。

特に、実在する銀座のスポットにて、実在するブランドのドレスを着て、撮影しているのが本当に素晴らしい。靴やドレスの値段が掲載されているんですよね。2桁万円。

そして5人の交流を描いているのも本当素晴らしい。アイドルマスターに戦争は無いんや・・・。

 

高垣楓「このような素敵なお役目に選んでいただけて、とても嬉しく思っています。本当にうれしくて・・・・・乾杯のドリンクはアンバサだー、なんて盛り上がってしまいました。ふふっ。懐かしいですね、アンバサ」p.35

 

ロコ「アートを一つコンプリートするたびにサティスファクションは感じますよ。ステージも公園も同じかもしれません。でもクリエイトにアンサーなんてありません。それでフィニッシュすることもないって思います♪」p.37

 

天ケ瀬冬馬「みんなのおかげでここまで走ってくることができたってこと、絶対に忘れねぇ。感謝の気持ちを伝えるためにも、これからも全力のパフォーマンスでファンを楽しませていくぜ!」p.39

 

三峰結華「"こんな感じになるんだろうな"って想像がつかないものを任せるには信用が足りてないんですよ。・・・・・・だとしたら、今まで通りじゃなくて、もっともっといろんな三峰をしってもらって、信用してもらう努力をしなきゃいけないんじゃないかなって」p.41

 

秋月律子「(成功と挫折について聞かれて)毎日が勉強だと感じています。しょっちゅう”なんだか私、できてないなあ”と思わされて、だけどできてないからこそできるように少しずつ前に進んでいって、小さな積み重ねで大きな舞台に立って、やり遂げたときは・・・・・・達成感ですよね」p.33

 

アイドルマスターはこうやって、公式側の対する愛がアツいのが本当いいんですよね。例えばSideMに秋月涼が入ったりだとか、「双海亜美」の代替にすぎなかった彼女を「双海真美」としてちゃんとキャラクターとして分離させるところとか人気が何度も危ぶまれているミリオンマスター勢の音ゲーにもしっかり力を入れているところとか。でもその背景には、彼ら彼女達を忘れず応援しているファンの愛があったからこそ実現したことでもあって・・・。

ファンの愛を公式が愛もって応える。

その愛の「往復書簡」のやりとりによって、違う次元のアイドルがますます高められていく。推されていく。輝いていく。

本当こういうのは尊い唯一無二の文化だと思います。

そういった意味でも、やはりアイドルマスターのファンは「P」、プロデューサーなのでしょう。そしてある意味ではナムコ自体も一つの大きなPと言えるのかもしれません。

 

唯一残念だったのは、僕の765の推し・菊地真ちゃんの出番が少なかったこと、シンデレラガールズの推し・長富蓮実ちゃんは1ページも1シーンも一切出てこなかったことでしょうか。かなC。

 

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裏表紙は、表紙の5人も着用していたブランドの広告。るいび。

 

以上である。

BRUTUSのアイドルマスター特集、正直、想像以上の良さだった。

未だ購入に踏み切れない人がいたら絶対買った方がいい。絶対買った方がいい。絶対買った方がいい。

多分雑誌の編集部にも熱烈なPが複数いるのではないか?そう思わざるを得ないくらいのなかなかの密度。多分歴代屈指のBRUTUSのなかでも非常に濃い特集だったと思う。

あと、「BRUTUS」が取り上げることで「アイドルマスター」がひとつのカルチャーとしてワンランク上に行った感が凄くある。

なんだろ・・・こう、コーヒーや本、グルメと並んで一つの「趣味」としてアイドルマスターを並べていいんだな、というか。

研究対象になりうる巨大コンテンツなんだな、というか。なんちゅーか。

 

ふぅ・・・にしても、このシャイニーカラーズの三峰さん、僕と共通点がたくさんありそうで興味深いンゴねぇ・・・。シャニマスといえば「ノクチル」とかいうユニットも気になるし・・・。

765も各キャラソロCDを第四弾として出し始めていてそれも気になるわねぇ・・・第三弾正直菊地真ちゃんと高槻やよいちゃんと春香さんのは第二弾と比べてちょっといまいちだったから遠ざかったけど第四弾はどうだか・・・。

うーむ。

とりあえずまたTSUTAYAにCD借りに行こうかなぁ・・・。

 

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LINKS

過去のBRUTUSの感想。

漫画特集2021出てましたね。悩んだけど買いませんでした。

 

tunabook03.hatenablog.com