小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

世界が麺で満ちる時-ラーメン界のクリムト。-

 

君の世界は満ちているか?

 

世界が麺で満ちる時 の話をさせて下さい。

 

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【行くべき人】

・静岡在住で、あっさりしたしょうゆラーメンが食べたい人

・あっさりしたしょうゆラーメン、でもあのなるとが乗った王道のラーメンじゃなくてもうちょっとおしゃんなしょうゆラーメンが食べたい人

・今まで満足するメンマに出会ったことがない人

黄金色のスープ←気になる人

 

【感想】

世界が麺で満ちる時、僕は君に「さよなら」を言えるだろうか。

 

世界で麺が満ちる時。何度だって口にしたい日本語である。

今までで出会ったラーメン屋の名前のなかで一番好きかもしれない。世界が麺で満ちる時。世界が麺で満ちる時!!!

少なくとも横浜にもこんな素敵な名前の店はなかった。世界が麺で満ちる時。

(ちなみに好きなラーメン屋名2位はイタリア軒。ラーメンとイタリアの関連性が見いだせずそこにユーモアを感じるので。)

だからこんな素敵な名前のラーメン屋が静岡に来た時には、絶対食べようと思っていた。

 

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ラーメン駅伝。

箱根並みにアツい駅伝が年から年中静岡で行われている。

ラーメン駅伝とは、静岡駅前ショッピングセンターの「セノバ」のフードコートに構えられた一店舗である。

そこに約1か月間ごと交代で、全国津々浦々有名なラーメン屋が出張店舗を構えるという夢の企画である。

しかもこれ、せいぜい5-6弾で終わると思うやん?10は続いてる。

盛況してんのかな・・・。

まあともかく、

普段はその土地に行かないと食べられないラーメンががフードコートで気軽に味わえるという夢の企画なのである。

まあ、ラーメンってラーメン屋の雰囲気で食べるから美味しいんじゃないの?とかそういうのはいい。

フードコードだからいつも白い器に出されてテンション下がる。どのラーメン屋も使いまわしのセノバの白い器なのテンション下がる。もっといい器あるだろうとかもういい。

夢の企画なのである。

 

そしてそのラインナップで知ったのが、この「世界が麺で満ちる時」

明らかに異質を放つその名前の存在感にやられた。

普段はなあなあで見過ごしているラーメン駅伝、これは絶対乗らなきゃなと思った。

世界が麺で満ちる時、

僕も麺で満ち満ちていた。

 

というわけで、セノバのフードコートの右奥。

誰も並んでないけど、土日のピークはここまで並んでたりするのかな。

 

「いらっしゃいませ」

ギャル男。

店員がギャル男だった。(イケメン)

びっくりした。

ラーメン屋でギャル男を見るとは思っていなかったので。

「しょうゆ・・・あ・・・・いや、しお・・・ああああすいませんしょうゆで!!!」

「しょうゆですね」

「ら・・・ライスもつけてください!」

「分かりました、ライスですね」

しかもギャル男接客めっちゃいい。てか普通のラーメン屋の接客より変に上からでもなく過度にフレンドリーでもなく丁寧。

「950円になります」

なるほど・・・世界が麺で満ちる時それは世界の若者がギャル男になる時なのかもしれない。(てきとう)

 

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そして程なくして出てきたのが・・・こちら。

醤油ラーメン。

なるほど・・・!!!

スープが黄金色をしている・・・・!!

看板に書いてある「黄金醤油」は伊達じゃなかった・・・!!!!

すくって口に含む。

優しい味・・・!!!!!

だがしかしここでもとからかかったいえるスパイスが、

ちょうどいい刺激となっていてバランスがいい。

優しさとピリッのハーモニーが心地よい。

新しい醤油。

上品な印象すら受ける。意外と女性に人気なのかもしれない。

 

そして麺をはしで持ち上げる。

フェットチーネのように平べったい麺。

醤油だと普通はちぢれ麺だと思うのだが、ここはちょっとおしゃれな平べったい麺。

啜る・・・啜ると、「おお・・・おお・・・おお、おおおお!!!!!!」

ず・・・ずずっ、と麺なのでそりゃ啜るわけだけれども、

非常になめらかで滑りやすく入りやすく啜りやすい。

醤油ベースの優しめの味にこの麺はそりゃあもう・・・

我が胃が麺で満ちる時・・・!!!!!

 

だがこのラーメンで一番評価したいのはそこではない。

具。

具である。

スパイスが効いているとはいえど優しめのスープ、

啜りやすくのど越しも良い平べったい麺・・・では、一品としてどうしてもパンチが足りなくなる。

じゃあどこでバランスをとっているのか。

である。

まず見てほしい。チャーシュー。

これは普通の「醤油ラーメン」である。

にも関わらず!!チャーシューの数を数えてほしい。

1チャーシュー2チャーシュー3チャーシュー!!!!

そう、チャーシュー3枚も載っているのである。なかなかない。

1枚1枚しっかり美味しかった。

薄めではある。だが、スープがあっさり系なので、肉が厚くても味がしみ込まないだろうし、恐らく麺をくるんで食べることも想定した形状であるからひとつの正解なのである。

でも一番アツいのがメンマ。

めちゃくちゃ歯ごたえ食べ応えあってめちゃくちゃ厚くてめちゃくちゃ美味しかった。

こんなにメンマの存在感あるラーメンある!?ってくらいの厚さ。

メンマが好きという人は絶対食べてほしい。

というか、むしろこのメンマのためにできた醤油ラーメンなのかもしれない。

ちなみにトッピングで煮卵も頼んだ。

中身は濃い橙であったが、少し固め。

でもそれも、しょうゆベースの味を崩さないためのこだわりなんだと思う。ここで下手に半熟とろとろしてしまったら、上品に優しくまとめた黄金醤油の味が台無しになってしまう。

チャーシュー、メンマ、味玉。

スープと麺を引き立たせる具のバランスが素晴らしいと思った。

 

ただひとつだけ後悔したのが・・・ライスをつけたこと。

いや、合わないことはない。

合わないことはないんだけど・・・。

家系等と違って恐らく、ライスが付随することを前提に作られていない。

横浜に2年いたことある僕は、必ずラーメンにはライスをつけることにしているのだけれども、

無い方が美しいラーメンがあることを初めて知った。

黄金醤油、麺、メンマを味わうことに専念し、

世界が麺で満ちる時に思いを馳せるべきだった。

 

「ありがとうございましたー!」

お盆を出すと、ギャル男のお礼の声が聞こえる。

このラーメン駅伝繋ぐ様々な店に足を運んではいたけれども、

正直接客はこのお店がトップな気がする。

 

題名ヨシ!!接客ヨシ!!ギャル男ヨシ!!ラーメンヨシ!!メンマヨシ!!

 

けっこう良い印象を持った店だった。

万が一大阪に行って万が一見かけたことがあったら、足を運ぼうと思う。

 

以上である。

 

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ちなみに台拭きがあるのは、運ぶ途中で自分がスープこぼしたからです。ギャル男に「気を付けて下さいね」言われたのにね。

 

世界が麺で満ちても僕の心は満たされない。

 

ラーメン駅伝、この次はなんと「山岡家」・・・!!

山岡家・・・。その名目は度々2ちゃんねるまとめサイトの「美味しいラーメン屋知らない?」みたいなスレで絶対名前が挙がる店!!!

だからといって東京に食べに行くほどでもないし、東京に行ってもそこに行くほどでもないしという微妙な距離感の店だった。

そこが・・・・なんと・・・・静岡に・・・・くるという、奇跡。

楽しみにしている。