小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

M-1グランプリ2019‐時を戻そう。延々見てたい。-

これを見ると

「ああこれから始まるんだなぁ、年末」

感慨深くなる。

 

M-1グランプリ 2019」の話をさせて下さい。

 

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【見るべきだった人】

・面白い漫才が見たかった人

・今のお笑いを押さえておきたかった人

・幼いころコーンフレークに憧れていた人

 

【感想】

ここ3年は毎年見ている。

なんだかんだ「見て良かった!」

そう心から思えるネタが必ず出てくるからだ。

 

去年も今年も録画再生しながら、

批評トーク上戸彩諸々は全て飛ばし、

おこたにいそいそ、お酒とペン用意、

そしてペンとメモを机上に、

点数つけながらじっくり視聴。

「いやぁ・・・無理だわ」

親に引かれようが見ねばならない。

「あんたにとっては最高のひとときなんだろうけど、それでも無理。キモい。」

見ねばならない。

年に一回のお笑いの祭典なのだから。

 

以下、出演順に各コンビの感想と点数をつけていく。

ちなみに一番好きだったネタは和牛。

優勝すべきと思ったのはかまいたち

 

1.ニューヨーク:82点

「ンラーヴソーング♪」

トップバッターにしては掴みが素晴らしかった。

歌詞も、そして歌っているステージ自体もなかなかシュールでよかった。

今年のM-1は一味違う。

そう思わせる何かがあった。

ただ、これが漫才かと言われれば違う気がする。

今年のキングオブコントのどぶろっくに通じるものがある。

コントかと言われれば頷きかねるような。

ただ優勝したどぶろっくと違って、

ガッツリ心を掴むものがなかったように思う。

パンチが足りないというか、何というか。

変化球でいい線いってるんだけど、ホームランではない。

ヒットどまり。

後、ツッコミの語彙がひねりがなさすぎるように感じた。

 

2.かまいたち:88点

USJUFJ

よくある間違いからガッツリつかまれた時、

息をのんだ。

そこから始まるしゃべくり漫才は、王道。

進行をパターン化させることもなく、毎回話題変えて、

王道のお笑いするのは素晴らしい。

あと、昨年と比べて滑舌がだいぶ改善されていると思う。

去年はポイントカードのネタだったと思うのだけれど、聞き取れない部分が多々あった覚えがある。

今回は自然と全て聞き取れて、ストレスフリーにげらげら笑えた。

ただ若干、終盤のノリが突飛すぎたか。

濱家がマイクから離れた時、「あ、ついてけないな」と思う自分がどこかにいた。

展開自体が若干なのかもしれない。

 

3.和牛:95点

川西=女役 

ではないところに、彼等の本気を感じた。

新しい川西を見れた。

ネタも一番好き。

途中までボケが「人が住んでる」一点突破すぎな印象も受けたけど、

終盤の伏線回収が見事。さすが和牛。

ただ、確かにえみちゃんの言う通り、

緊張感を欠いていたのは事実だったと思う。

「このまま次に進むのは俺たちだ、そう決まっている。」

そういった確信をかすかに感じたのも事実。

それでも、やっぱりネタは良かったように思う。

 

ちなみに和牛、スーパーマラドーナはじめ

こういう伏線回収ネタが僕はとても好きだ。

近年のM-1ではよく見られた。

ただ残念ながらお笑い第七世代には、そういったネタをする芸人が見受けられない。

エネルギッシュであったりテクニシャンであったりキャラ立ちであったり、彼等の技術が素晴らしいのは事実なのだけれど。

もう、「伏線回収ネタ=一昔前のブーム」になりつつあるのかもしれない。

 

あと和牛はコントもすべきだと思う。やってること3割方コントだから。

キングオブコント出たら絶対いいところまで行くように思うのだけど・・・。

 

あと川西がなんか調子乗って黒いスーツ着始めたのはやめてほしい。

似合ってるし悪くないんだけど、

今まで和牛は漫才一筋みたいなスタイルだったのに、

女に媚びだした感が強いので。

 

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この画像で有名な物件を思い出した。

 

4.すえひろがりず:70点

親が彼等を見た瞬間言った。

「こういうのきらい」

分かる。

M-1枠ではない。

エンタ枠では。

 

ただまぁネタは見てみれば、それなりに練られていて、

「最終進化したクールポコ」って印象。

ただ、僕が古典しばらく読んでない・あと世界史選択者なのもあって、

「関白」「誰そ」とか聞いてもぴんとこず笑えなかった。

 

あくる年のマヂカルラブリー枠。

 

5.からし蓮根:87点

初っ端保険証燃やすのは、一番好き。

ネタ自体はどこかノンスタイルに似ている気がする。

丁寧に小ボケをスピーディーに連発していく。

ただ、速い分ついていけないネタが多かったのも事実。

6時半のハンドルは一見しただけでは理解できず、

車いきなり降りられるジェスチャーはよくわからなかった。

「(ツッコミに)言われて気づく」ジェスチャーが多かった。

ちなみに、こういうジェスチャーがうまい芸人がテンダラーTHEMANZAIのメダルのくだりは最高でござんした。

あとボケの声が小さくて聞き取りづらいところがあった。

ちなみに、こういう声の大きさが気になる芸人がとろサーモン久保田。THEMANZAI一部声小さくて聞き取れなかった。

意外と絶賛謹慎中のスリムクラブ眞栄田とかは声小さそうなのに声意外と張ってるんだけどなぁ。要するに芸風と声の大小の両立は可能。

 

閑話休題

それでも、結構面白かった。

これからが楽しみ。

優勝十分狙えると思う。

まぁ最後にえみちゃんに全部持ってかれたのもあるけど・・・。

 

6.見取り図:86点

結構好きな芸人。

去年のM-1もかなり面白かった記憶。

語彙力さすが。

熱中症櫻井翔

「あおり運転の申し子」

「人ほめる時にリボ払い出す???」

緩急も素晴らしい。

序盤の柔道部からのソフトテニス部、

後半のまくしたてるような展開。

ただ、ネタのセレクトが微妙だったと思う。

今年ボケを決して否定しないぺこぱがウケたように、

この時代に「相方をけなし合う」ネタはいかがなものか。

あと盛山が今年もちょっとアガってたね。

和牛のように緊張感ないのよりは全然いいけれど、

せめて滑舌良くしゃべってくれ・・・。

 

ちなみに、見取り図見て思ったけど、

左:ツッコミ 右:ボケ

ってかなり減ったよね。

たいていが

左:ボケ 右:ツッコミ

になっている気がする。

漫才の「左利き枠」として、見取り図には今後も頑張ってほしいですね。

 

7.ミルクボーイ:95点

「コーンフレークはね、生産者の顔が思い浮かばないのよ」

着眼点よ!

史上最高点も納得の出来。

 

まず無駄がない。

聞き取れる。噛まない。

そして観客を最初から最後まで持っていく丁寧なペース配分。

初めの掴みが優秀だったように思う。

「ベルマークいただきましたー」

これ自体、大した瞬発力はない。

ただ「これからミルクボーイはこういうペースでやるんですよー」という自己紹介、名刺渡しとして十分機能した。

「スピーディーな見取り図のネタまくしたてが終わって、さぁ、(聞いたことないけど)ミルクボーイはどうなの?」

そう思う観客が多い中で、ベルマーク。最高。

あと多分あの掴みは初めてじゃない。

恐らく、ミルクボーイが何回もやってやりこなした掴みだったと思う。

そこでコンビ側の緊張もうまくほぐれたのではないか。

 

あと「ミルクボーイ」というコンビ名でコーンフレークネタをやるのも、

初登場のチョイスとしては最高に思った。

 

8.オズワルド:80点

ネタは悪くないが、順番が悪かった。

あと、掴みがなかったのもいまいちだったと思う。

二人してサスペンダー、ツッコミの声がおかしい、オズワルドとかいう意味不明なネーミングセンス

初見の人々が「???」を抱く風貌でありながら、

ベルマークももらわず保険証も燃やさずそのまま本題に入ったものだから、

初見の人々は「????????????????????」になってしまった感が強い。

今回は自己紹回ということで、次からどういうネタを持ってくるか楽しみなコンビである。

 

9.インディアンス:80点

アンタッチャブルが復活した今・・・・劣化アン(ry

まず、聞き取れない。

そして女子がどうたらこうたらという話だったけれど、

その前提を途中から投げ捨てすぎのように思う。

緩急の緩が弱い。

見ている方が少し疲れる。

 

アンタッチャブルが緩急なくても許されるのは、

聞き取れなくても許されるのは、

ボケのザキヤマが計算せずそのままにマシンガンでボケかまし

それに柴田が容赦なくツッコむから面白いのだ。

ただこのコンビは、

ボケがこういうキャラを演じている感があまりにも強いし、

ツッコミも微妙。

エネルギッシュさもない。

良くも悪くも整備されたアンタッチャブル

 

ただ、年剣400ステージ上がっているという紹介のように、

緊張をうまく乗りこなせていたように思う。

緊張の見取り図描けてた。

蓮根よろしく次からが楽しみなコンビ。

 

10.ぺこぱ:83点

コンビ名からは想像できないホストキャラはやばい。

去年のトムブラウン、あくる年のオードリー枠である。

ただあまりにもボケとツッコミの労力差が大きすぎるように感じた。

ボケは声が通り、動きも大きく、

初めは「なんだこいつぅ~~~??」だったけれども数分後にはもう虜。

よく聞けば言葉一つ一つが練られていることにも気づく。

一方、ツッコミ側があまりにも棒立ちすぎではと思った。

ちなみに調べてみれば所属はサンミュージックだそうで、

メイプル超合金・ゴージャスの事務所である。

いよいよカオス煮詰まる事務所と化した感が強い。

ちなみにちなみに、今年のおもしろ荘王者だったらしい。

ノーマークだった。

やはり録画してでもおもしろ荘は抑えておくべきか。

 

一回戦の結果を見ると、僕の中で決勝に進むべきはこの3組。

1.かまいたち

2.和牛

3.ミルクボーイ

まぁ和牛が落ちるのも納得だし、

三分の二合ってるし、

ぺこぱが二回戦いくのもまぁ新しいのでしゃーなしで、

今回は「なんでこいつが二回戦いくの!?」っていうのは無かった。万歳。

 

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ぺこぱの衝撃たるや



 

以下二回戦の感想。

 

1.ぺこぱ:92点

「間違いは故郷だ。誰にでもある」

詩人か?とでも思うくらいのこのセンスたるや。

ツッコミは今回も動かないのかと思っていたら、

予想以上に動く動く。

一回戦より、まさかしっかり漫才してくるとは。

最後まで手を抜かず練っているのは素晴らしい。

あと漫才の畳みかけがしっかり出来るのも予想外で好印象。

優勝してもおかしくなかったと思う。

二回戦まで残ったという点で、

トムブラウンよりかはオードリー枠かもしれない。

今後が楽しみ。

 

2.かまいたち:98点

「選ぶ権利がある」

漫才を見ている。

かまいたちを見ているときに強く思う。

最近は和牛よろしくサンドイッチマンよろしく、

すごく面白くても

「あれ・・・?これ漫才じゃなくてコントじゃね・・・?」

とよぎる芸人が多かった。

けれど彼等を見ているとき強く意識する。

「漫才を見ている」

それはキングオブコント優勝歴があるように「コント」と「漫才」二本柱でやっているからこその棲み分けがあるのかもしれない。

王者にふさわしかったと思うが、

優勝できなかったのは本当に残念。

 

3.ミルクボーイ:88点

「最中の家系図おさらいするで」

コーンフレークそのままやるのかと思いきや、

広がり方がレベル高い。

あとやっぱり、終始観客を掴み続けるペース配分が絶妙だったと思う。

ただ個人的にはもうちょっと、違う角度のネタでぎりぎり攻めてほしかった。

ちなみに、コーンフレークといい最中といい、

両方牛乳と合うのはあえてかわざとか。

あざといなと思う。

 

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見たのは25日だった。

以上である。

今回はレベルも高く、とても良かった。

ただ優勝するのはかまいたちでも良かったんじゃないかな・・・そんな感じ。

 

ちなみにネットでちらっと見てのが、

「すえひろがりずが準決勝で爆笑をかっさらったため、今回は知名度よりもネタの面白さを重視して決勝進出者を選んだ」

とのこと。

いいと思う。

この傾向で来年も頼む。