女の子のかわいさ・・・地獄級!?
”かわいすぎて死にそう”
帯のコピーそのままだけど、
本の内容そのまますぎてもう他に、コピーも導入もくそもない。
アッチあい『このかけだえのない地獄』(KADOKAWA 2018年)の話をさせて下さい。

【あらすじ】
魔法少女になる夢を諦められない女子高生
セーラー服の幽霊
ラブコメの常識を覆えすメタ百合
親のすねをかじるニート女子
恋する純な女装男子
可愛い女の子がと詰まった全5編を収録
待望の傑作集!!
(裏表紙 帯より)
【読むべき人】
・ニート女子
・表紙見てピンと来た人
・『空が灰色だから』好きな人
【感想】
僕がこの人の作品知ったのはTwitter。
『このかけがえのない地獄』という漫画の「黙れニート」に出てくる女の子が本当可愛い!!
みんな読んで!!!
詳しくは覚えてないがまぁざっくりそんなことがツイートされており、
気になって
帯のコピーも気になるし。
やっぱサブカルクソ女として、こういうのは押さえておきたいし。
読むとうんまぁこれは
「なるほど、女の子の可愛さ地獄級!!!」

帯のデザインも凝っている。
以下簡単に各話の感想を。
ちなみに僕が一番好きなのは『黙れニート』。
♡このかけがえのない地獄:岡島真子には夜な夜な行っている秘密があって・・・・
表紙の女の子が主人公の話。
単行本描き下ろしで、
なんと表紙を描いてから連想して中身を考えたそうな。
そのため確かに話のつくりは雑というかなんかギコチナイ感じがする。
ただ真子の焦燥感とか、
多恵の純粋とか、
ヒロトの片想いとか、
チクチク刺すは、
アマイイタミ。
♡死んでいる君:サラリーマン・祐二の部屋に、飛び降り自殺した少女・岩崎愛絵がやってきて・・・?
セーラー服×聖子ちゃんカットのヒロインを堪能する漫画。
聖子ちゃんカットはもう昨今、
桂正和先生くらいしか見ないからなかなか貴重と思われる。
解説、
作者が「♡♡ちゃんが一番かわいそうです」と述べていて、
それはまさしく確かにと思った。
「このかけがえのない地獄」で、ヒトリ、生きるは辛い。
♡4番目のヒロイン:ラブコメ3番目のヒロインを日々頑張っているメグミの前に現れたのは、4番目のヒロイン・岬。
予想外の世界観予想外の展開ナンバーワン。
まさかのそうくるか・・・?という。
ただそこまで自然な流れでもっていっているのは見事。
一迅社で描けばいいんじゃないかなぁ・・・。
ちなみにこの主人公、メグミが一番好き。
今までふわふわしてたのに、最後決心を決めて大胆な行動に及ぶ、
その時の気持ちとか勇気とかためらいとか衝動とか全部全部考えると、
この瞬間のかわいさが一番地獄。
♡黙れニート:「オタク・根暗・ニート」の三重苦を脱出したまおだったが・・・・
仕事を辞めてニートになる女の子を、
ここまで的確に描けるものなのか、
漫画すげえな、
同人舐めたもんじゃない、
すげえすげえよ・・・すげええ。
な作品。
たいてい創作における「ニート」って男性だし、
突然女の子降ってくるし
わいのわいのでハッピーエンド迎えるわけで・・・。
でもそんなニートのファンタジーより、
ニートのリアルを切り取った話。
優しい親、ちょっとした憂うつ、こもるトイレ、ツイッター、検索エトセトラ。
30ページにも満たない作品。
是非ニート、ニートになりたい人、そしてフリーターとか云々そこらへんは読んでほしい。
作者はこれをニートの励ましとして描いた言うとるけど、
怖い。怖いで。
リアルすぎて怖い。
ちなみに、118ページのたこさんウインナー頬張るシーンが一番好き。
♡僕は彼女の彼女:「オレに初めて彼女が出来た。でもその子は女の子が好きだった」p.127
君のためならなんでもできる!!
女装する男の子も可愛いんですけど、
女の子に片想いする女の子も可愛くて、
そこがいいなあと思いました。
最後はWかわいいでシメる。

絵も可愛いよねー。
ピーチピットとかあとこういう感じの女の子が描かれたグッズ、
ヴィレヴァン・サンキューマートにいっぱいあるじゃないですか。
ほしいなーと思う一方、
もっと若ければ!!!くそ!!!
あと生まれるのが5年遅ければ!!!!
とも思ったり。
あとどの女の子も一生懸命なんですよね。
一生懸命な女の子は全員地獄級にかわいいよ♡
こういうことなんだと思います。多分。
以上である。
なかなか乙な短編集だった。

あ、あとこれ思いだしたなぁ・・・。
阿部共実『空が灰色だから 1-5』(秋田書店 2011-2013年)
これは地獄じゃすまない、煉獄だけど。
多分この作品が好きな人はハマるのではないか。
ちなみにこの作者のツイッターを見たら、
専業主婦してるのか、
レアチーズケーキやなんかお洒落な料理をしていた・・・違う。
Twitterでもいいから、
もっと女の子地獄読みたいんですけど・・・
厳しいのかなあ・・・。