小さなツナの缶詰。齧る。

サブカルクソ女って日本語、すごく好きだったよ。

長門知大『将来的に死んでくれ�@�A』-女性のハートを狙い撃ち!きゅんきゅんレズ・ショタコメディ。-


巧妙なショタ漫画ですね・・・これは。

長門知大(ちひろ)『将来的に死んでくれ�@�A』(講談社 共に2017年)の話をさせて下さい。
講談社はおととしくらいからラッピングにバーコードついてるよね。
あれ早く他も導入してほしい。
そうした方が可愛いから。


講談社は表紙デザイン優秀な気がします。

【あらすじ】
女子高生・菱川俊の一途な重い愛の矛先は、同級生の刑部小槙!!
彼女のためなら財力だって友情だってときには小槙の弟(慎介)だって利用しちゃう!?
届け!!届いてこの気持ち!!まじで君に届け!!
・・・他社だけど。

【読むべき人】
・ゆるい百合漫画が好きな人
・且つそこにショタが絡んでも不快感無く読める人。もういっそショタコン
・一途な恋をしてる人
・できれば女性

【感想】
月刊誌である別冊少年マガジンにて連載されている女子高生百合漫画。
あくまで少年誌であるのでゆるゆりきんいろモザイク」「ご注文はうさぎですか?萌えに特化した、きらら漫画とはちょっと違います。
だからといってCitrusのように「・・・ねぇ、しましょ?」「・・・んあっ」みたいな感じでもない。
健全な百合漫画。
少年誌なので。
そんな感じ。

その証拠に本誌ではショタが大活躍します!!
小槙ちゃんの弟、慎介君なんですがまぁ可愛いっすよね。
特に第12話における「Vネックのちょっと伸びたTシャツ+短パン」まぁよく分かっている。
知大(ちひろ)と男女分からない名前にしてありますが、まぁ多分作者女性でしょう。Twitterにも2次の男性アイドルグッズが上がってたし。
少年誌で連載するレズ漫画。ただしショタ有+女性作者。
それが吉と出るか凶と出るかは読者次第でしょう。


一巻。なんちゅーもん胸にいれとんねん。

イラストは個性が強いですが、とても良い感じだと思います。
カラーと白黒とのギャップは多少ありますが読み進めていくうちに慣れる範疇。
あと何気に背景の書き込みが非常に少ないんですが、違和感しないんですよ。
むしろすっきり見えるくらい。
ということはその分人物画が上手・・・ということになるのだろーか。うむ。
人物大きく書いているのというのあるかも。
あと表情もいいですねー。特にモノクロ扉絵における女子高生単体の構図は、ちょっと目を見張るものがあります。なんとなく目に留まる、というか。

僕が好きなキャラクターは刑部小槙ちゃんですね。やっぱり。
まずキャラデザがぐっときます。
ワイシャツの上にジャージ ◎
ボーイッシュなのに黒髪ややや内まきストレート 
ちょっと三白眼・・ではないけれどもけだるいような目 
しかしちゃんと俊ちゃんを怒るときは怒る💛(2巻) 
言葉遣い(例:「ねーだろ」 二人称が「お前」等)

完璧。
完璧なんですよ。
わかります?
恐らく作者さんや編集さんが突き詰めて突き詰めてこの小槙ちゃん(もちろん俊ちゃんも)を作った・・・探したと思うんですけど、大正解ですね。
俊ちゃんが愛に突っ走る理由がわかります。
特に僕が好きな小槙ちゃんはp.76のちょっと上から目線の小槙ちゃん。
いいなぁ・・・僕もこんな風に笑われたいです。
「え・・・無職なんですか」
やっぱいいや。


二巻。私も小槙ちゃんにこうされたらやばい。こうなる

ただ、強いて欠点を上げるならば
最新刊の3巻はまだ未読なのですが・・・緩急がなさすぎることではないでしょうか。
俊ちゃんが小槙ちゃんへの重い愛に暴走するのは見ていて面白いし、可愛い。
また慎介くんも加わると「ショタやぁ💛」なるんですけれども、
なんか一辺倒なんですよね。
だから読んだ後印象に残らない。
僕が思うに、はじめから関係性が出来ているから・・・なんだと思います。
1話から俊ちゃんと小槙ちゃんの関係性が出来上がりすぎてるんですね。
だからそれ以上の進展がない。
あるとしてもキスもしくはそれ以上の「オーバー」なレズになってしまう。
多分いちゃつく女子高生漫画を描きたかったんでしょうし、
もともと関係性出来てた方が都合は良かったんでしょうが・・・。
なら2巻あたりで2話にわたるエピソードを入れておけばよかったのではないかなーと思います。
もしくはいっそ少女漫画チックにときめく瞬間にページを割く話を入れるだとか。
俊ちゃんか小槙ちゃんを狙う男子高校生を出そうー!とか禁じられたルートへは安易に走ってない分だけ評価はできますが・・・。

以上です。
非常に軽快で読んでて楽しい百合漫画でした。
小槙ちゃんをはじめ、重い俊ちゃん、ショタの慎介君、沙弥ちゃんなど魅力的なキャラクターが多いです。イラストも綺麗。
ただちょっとストーリーが単調気味に感じました。
こんな感じ。

僕の所見ですが、同じ講談社だとヤンキー君とメガネちゃん吉川美希先生の作品にちょっと近いかもしれないっすね。。
女性作者であり且つ力強い線表情豊かな登場人物・・・というところが。
恐らく『ヤンキー君』『山田くんと』等吉川先生の作品が好きな方は本作ガツーン!!とハマるのではないでしょうか。

ちなみに3巻も・・・多分買うでしょうね。
もっともっとクールな小槙ちゃんを見たいので💛