僕「あ・・・あのねあのね、セトウツミ3巻読んだんだけど・・!!!・・は、はつはつ、ハツ美ちゃんがかわいくて・・・!!!!」
大園玲さん「ふふ・・・かわいい」
(おおぞのさんのがめちゃかわいいよおおおおおおおおお!!!!!!!!)
此元和津也『セトウツミ③』(秋田書店 2015年)の話をさせて下さい。
【あらすじ】
男子高校生、瀬戸と内海。
いつもの河原で暇つぶし。関西弁で無駄話。
描き下ろしを加えた、放課後トーク11編。
裏表紙より
【読むべき人】
・会話劇漫画が好きな人
・キャラメル好き
・猫アレ
【感想】
まぁこれミーグリ(握手会代替で行われているオンライン通話会)で話す内容ではないんだよねそんなこと知ってるんだよ。でもついつい話さざるを得なかったんだよこんちきしょー。
「五月雨よ」のミーグリにまで遡る。経験者は分かると思うんだけれども、いくつかの部に別れて予約すると、その隙間時間が結構暇なんですよね。2時間くらいで微妙な時間だし。じゃあここはと、大園玲さんが唯一われわれ人類に教えて下さった漫画「セトウツミ」の2巻3巻を読みながらぷぅ~と待っていたわけですな。ぷぅ~。
そしたらまさかのここで、ニューヒロイン★ハツ美登場。
可愛くないのにめっちゃ可愛いんですよ!!!
想い人にはうまく話せないくせに、それ以外の人間にはずけずけ言っちゃうその気難しい感じが超絶共感で、ワア!!!になりましたね。ワア!!!
さすが大園さんがご享受してくださった作品・・・やっぱめちゃくちゃ面白くてついつい読み込んでしまって、そして上記の会話に繋がる訳です。
僕「あ・・・あ・・・は・・・はつみがはつみが」
ちぃかわかよ!!!
ちいさくもかわいくもねぇよ!!!!
なのでこの漫画で一番好きなキャラクターはハツ美です。
今ペット買ったら間違いなく「ハツ美」、
Twitterのアカウント増やすなら間違いなく「ハツ美」
ポケモンはじめたら間違いなく主人公名「ハツ美」、
にしちゃうくらいには大好きですね。めちゃくちゃ好きやんけ。
以下簡単に各話感想を書いていきます。
一番好きなのは、樫村一期とハツ美が出てくる「描き下ろし」。
第17話 キャラメルと2000円
内海「そんなんええから今ナンボ持ってんのか財布見してみい!」p.8
内海「ボンジョビの考え方やん」p.12
間。・・・間と描いて「ま」と読む。そう、お笑いの漫才とかでも重視されるあれですね。あれを描いた話です。
初っ端に内海が間を思いっきり開けてブリブリ言わせるんですけれどもその間っぷり(まっぷり)が秀逸。いやそんな間あける?瀬戸いるのに?読者いるのに?
からの、この話の内海は結構キレッキレ。89になったり「ボンジョビの考え方やん」とツッコんだり。ボンジョビの考え方is何。てかボンジョビって屋号持ってんのてかボンジョビって人の名前だったんだ・・・・世界三大珍味と思ってた・・・フォアグラキャビアボンジョビ・・・。
また、瀬戸の家が自転車屋であり、とーちゃんがパチンカスであることも判明。今時こんな家庭の主人公居る?なんかほのぼのサイクルみたいな漫画は何回か目にしたことあるけどこんな埃クサい自転車屋の息子が主人公の漫画って何。セトウツミだよ。最高だよ。
第18話 大根とからし
瀬戸「じゃあ仮にサッカーヤメテ輝き失ったんやったらそんな時こそ支えたいいうのがほんまの愛ちゃうんか」p.28
吉田「なんか・・・難しいフランス映画観た後みたいな顔してはります」p.34
モテたい!!という話である。
ハツ美初登場回でもある。
内海には年下の美少女女子高生が告白にやってくるが、瀬戸にはハツ美が告白にというわけである。まぁ手紙だけど。
ただまぁよく見てほしい。ハツ美、胸めっちゃデカいんだよな。
でもね、意外とこれはプラスにならないんですよ。意外と胸はプラスになんねぇ。僕がおっぱいまぁまぁでかいからよく分かる。
確かに「巨乳最高~」とか言うんですけど、でもリアルで会うと実際男は顔とか表面上の性格とかそーいう所しか見てない。「巨乳最高~」なのはあくまでおかずにする時であって、リアルの相手を探す時にあんまり重視されないんですよ。
しかも肩凝るし。太って見えるし。Tシャツ着れば全部3Ⅾデザインになっちゃうし。
強いて言うならシルエットがまぁ女性らしい、というのもあるけどでも貧乳の方が似合う服多いのは確かですよ。
あんまいいことないっすよ。巨乳なんて。
其処も含めてハツ美が好きやねん!!!
第19話 戦争と虫歯
内海(ハツ美)「実は中学の時から瀬戸のことを知ってた どこが好きかと聞かれると全部としか言いようがない 今までは遠くから見てるだけで良かったけどただわたしという名のタンポポがそばで咲いてることを知っていてほしくてこうして伝えにきた」p.44
瀬戸「私的な表現力も凄いけどわりと自己評価が高いな」p.45
ハツ美回である。ハツ美単体カラー扉ちょっと見たかったなぁ。
凄い好きなんだけど相手を目の前にすると言えない、でもめっちゃ好き。ずっとずっと好きだった。あと自分をタンポポに形容しちゃうところ。うわぁ、この気持ち分かるわぁ。
でもそうこうもじもじしているうちに離れて行っちゃう、だからこうして会いに来たんだよな。うわめっちゃ乙女。めっちゃ可愛い。てか僕もそうだから、僕もめっちゃ可愛い。
内海(ハツ美)「瀬戸が誰のことがすきやとしてもわたしがどう思ってるかであってそれは関係ない」p.52
でも経験ないくせにこういう所の考えがガッチガチに固まっているのも乙女あるある。
ただハツ美は16歳の高校一年生で僕は28歳の限界フリーターなんですけれども・・・。
あとp.52の人差し指クロスハツ美、めっちゃ可愛くない?もう僕も色々限界だし人差し指でクロスして街中ねり歩こうかな。
あ、ちなみになんで内海(ハツ美)かというと、ハツ美が照れて直接瀬戸に言えないから全部こしょこしょ内海にやってそれを内海が話すからです。シャイかよ!!可愛いね!!!
第20話 オバケとロック
瀬戸「前はだいぶはしょったから今回はディレクターズエディションでお届けするわ」p.57
瀬戸のクモ嫌いディレクターズカット版の話である。クモ嫌いディレクターズカット版って何。
クモが怖いという話しを「オバケとロック」に例えた話。洋楽ロックに僕は造詣がないのでちょっと分からんとこもあったけれども。
でもこういう、何かを例える会話って友達との定番だよね。
あと中盤タイトル通りオバケも出てくる。
オバケ「なんもせーへん!なんもせーへん!!それに飛べへんし清潔やで!!」p.60
可愛いから今後も時々出てきてほしい。
ハツ美には及ばないけどな!!!!
ちなみに僕はクモよりも普通にゴキブリが無理。あと百足も無理。意外とセミは平気。触れませんが・・・。
第21話 確率と期待値
内海「瀬戸 今のはマーチンゲール法といってよくあるギャンブルの手法や」p.74
内海「確かに確実に利益が出せる方法やけど種銭・・・・つまりりんごが無尽蔵に無いと成立せえへんし相手側がりんごの上限決めてたらそこで終わりや」p.74
内海「瀬戸 大数の法則ってわかるか?」p.77
内海「例えばサイコロ振ったら最初は出目が偏るやろうけど回数を増やすごとにどんどんでめは6分の1に収束していくねん 50%の勝負はいつまでたっても5連敗なんか普通にあるぞ」p.77
やべーおっさんがやべーギャンブルを瀬戸に吹っかけて、それを内海が阻止する話である。普通に勉強になる。てか瀬戸がスラスラ解説しているが僕も8割くらいしか分からなかった。瀬戸に分かる訳ないだろ。
てか普通に「マーチンゲール法」を知っている瀬戸もやべえがおっさんもやべえ。容姿に反比例して溢れすぎてる教養。中盤宝くじの話が出てくるのだけれども、それは結構僕もうんうん聞いてしまった。
でもまぁ、なんでこーいうやべえおっさんってもれなくだっせえ短パンか、だっせえジーンズ履いてるんですかね。そのくせ入れ墨とかバチバチ入っていたりして、いやいや美的感覚どうなってんねんと思う。
第22話 下の句とケンカ
内海「エプロン何色か思い出したんかい!」
瀬戸「オータムカラーや!」p.100
エプロンの色をさすのにオータムカラーってある!?と初めて読んだ時ゲラゲラ笑ったけど今読むとまぁ別にそこまでだな。要するに赤っぽいと言う事だろわかる。
第23話 上の句とタンカ
内海「具体的に何色やねんそれ!」
瀬戸「多分紺色や!」p.108
オータムカラーは紺色ではないだろ・・・瀬戸・・・。
2巻のババ抜きの話のようにこの第22話と第23話は対になってます。内海側から始まるのも一緒。
樫村さんも出てくるんですが・・・内海←樫村←瀬戸・・・この誰も報われない三角関係感、たまんないよね。てか大学の時とか特にそうだったけど、だいたい三角関係になった地点で誰も報われないこと多くない?
ゆらめく、ゆらめく、ゆらめいて。
ちなみに、僕の大学の後輩で一人だけ唯一三角関係から彼女の座を勝ち取った子がいたんですが、その子がそのまま結婚したと聞いたときはちょっとドン引きしました。28まで喪女の自分を棚に上げて、でもまぁしましたドン引き。
最近三角関係の「まま」付き合う、要するに3人で付き合うという新しい恋愛の形もあるらしいんですがそれもそれでなんか違う気がする。
ゆらめく、ゆらめく、ゆらめいて、誰も報われない誰も幸せになんないそーいうのが三角関係で会ってそーいうさんかくこそ、尊い。
出張版・前編
川坊主「俺そん時めっちゃ荒れてたから」
瀬戸「機嫌が悪かったんですか?」
川坊主「いや肌が」
瀬戸「ああ肌が」p,135
詐欺商法もちかけるオッサン(教養アリ)が登場し一気に治安が心配された河原ですけれどもとうとうもっとやべえヤツが登場した回。だって肌荒れてるし。よくないでしょ。「セトウツミ」の乾燥肌枠は内海なのに・・・。
出張版・後編
Q.Sくんとはこれからも友達?
府立高校に通う2年の少年Uくん「・・・・・・・・・・」
府立高校に通う2年の少年Uくん「・・・・・・・・・・」p.146
まさかの瀬戸逮捕からのドキュメンタリー番組展開である。
カオス。てかこれ、そもそもどこに出張してんねん。
趣旨が分かんねぇ!!趣旨が!!!
描き下ろし・イチハツミ
ハツ美「ふーん・・・ていうか樫村さんツインテールとかもうめっちゃ必死やん」
樫村「なんでタメ口なん」
ハツ美「説教っすか?」
樫村「うざっ」p.151
憧れのはずの樫村にはとことん強気で行くハツ美、生々しすぎて可愛い。しかも自撮りはめっちゃ研究しているという。
この2人の会話はいつまでもいつまでも聞いていたい読んでいたい。
だから4巻の描き下ろしもイチハツミっかな~!!?と思ってわっくわくして読んだら全然違って結構悲しかったです。番外編でこの2人緒会話だけで1冊出してもろへんやろか・・・。
あと他人の恋愛に対してめちゃくた冷静に分析出来るのも分かるわ、ハツ美。自分たちのはまったくうまくいかないのに。これなんでだろーね。ハツ美。
僕達全然、うまくいかない。
ハツ美「樫村さんは内海くんのことが好きやから!!!」(腹式呼吸)p.54
以上である。
ハツ美という2022年ベストオブキャラクターが出てきたので個人的には最高の巻だった。これだけ最高のキャラクターに・・・作品に・・・会わせてくれた大園玲さんに感謝・・・。本当に感謝・・・。
ちなみに作中でハツ美の容姿を「シオマネキ」に例える部分があるんですが、画像検索するとまじのカニなんですよね。
ハツ美がシオマネキなら、樫村はアサリ、瀬戸はヒトデ、内海はナマコだろうなあと思う。そういや静岡市内唯一の水族館が一般公開辞めるんだってね。
悲しいね。
もう結構ぼろいし最後に行ったのなんて10年以上前なのに、故郷の唯一の水族館が亡くなるということの哀しさ。
郷愁。
そーいうセンチメンタル主義漫画、セトウツミ。
僕も好きな先輩いたなぁ・・・。
もうあの日々は、戻れない。
・・・戻らない。
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1-2巻の感想
三角関係と言ったらこの映画、になるんですよね。